大成建設とリコーが超短焦点プロジェクターを墨出し器に! 4K、300インチの“高精度床映像”を現場に投影
2023年10月24日

管理人のイエイリです。

スクリーンにパソコンの映像をプロジェクターで投影するとき、奥行きのない場所だとプロジェクターとスクリーンの間隔がとれないので困ります。

そんな時、便利なのが「超短焦点プロジェクター」です。スクリーンから数十cm離れるだけで、100インチ以上の大きな映像を映せるからです。

超短焦点プロジェクターで150インチモニターにパソコンの映像を投影した例。スクリーンとプロジェクターの間隔は50cm程度あればよい。2022年12月、建設DX展の建設ITワールドブースにて(写真:家入龍太)

超短焦点プロジェクターで150インチモニターにパソコンの映像を投影した例。スクリーンとプロジェクターの間隔は50cm程度あればよい。2022年12月、建設DX展の建設ITワールドブースにて(写真:家入龍太)

大成建設とリコーは、この超短焦点プロジェクターを活用し、

ナ、ナ、ナ、ナント、

高品質・高精度な墨出し

を行うことに成功したのです。(大成建設のプレスリリースはこちら

床にCAD図面を投影し、墨出し作業を行う作業員(以下の写真:大成建設、リコー)

床にCAD図面を投影し、墨出し作業を行う作業員(以下の写真:大成建設、リコー)

墨出し作業に使われた4K超短焦点プロジェクター

墨出し作業に使われた4K超短焦点プロジェクター

この技術は大成建設が2021年に開発した「T-iDigital MARKING」を改良したものです。

墨出し作業は、床面に実物大で投影されたCAD図面を直接、なぞるように印や文字をマーキングして行います。

最新版の図面をそのまま使って墨出しできるので、壁・床・建具などの仕上げ部材や配管やダクトなどの設備工事を区別しやすく、測量ミスや古い図面情報を使うなどの人為的にな誤りが起こりにくいのが特長です。

今回、両社は解像度は4K(3840×2160ピクセル)の超短焦点プロジェクターを共同開発し、床への投影範囲を300インチ(約6.6×3.7m)と、従来の3.5倍以上に広げ、投影誤差をおおむね2mm以内に抑えることに成功しました。

一方、超短焦点プロジェクターは設置高さや角度が少しでもずれると、投影された映像の位置やスケールが大きくずれるという欠点もあります。

そこでプロジェクターのレンズひずみ補正や、床面の段差、立ち上げ配管などの障害物による投影画像のひずみ補正にも対応できる自動補正システムを開発しました。精度が向上したため、設備墨出しだけでなく、高精度が求められる建築墨出しにも活用できます。

自動補正システムが内蔵されたプロジェクター用の台座

自動補正システムが内蔵されたプロジェクター用の台座

また、これまで面倒だったプロジェクターの設置板や角度、図面との位置合わせなどの

準備作業も自動化

し、約5分で行えるようになりました。

現場の床面に「ApriTag」と呼ばれるARマーカーを3つ付けた専用基準尺(長さ1300mm)を水平、垂直に2本設置し、カメラで読み取ることで投影位置を認識し、自動で投影画像の縮尺、回転角を調整し、図面の位置合わせを行います。

そのため現場内の他の墨出しエリアに機材を移動しては準備作業を行うという繰り返し作業も苦になりません。

ARマーカー付きの基準尺を使った図面の位置合わせ作業

ARマーカー付きの基準尺を使った図面の位置合わせ作業

この装置を使うことで、これまで工種ごとに行っていた墨出し作業を同時に行うことができるようになり、工程もスピードアップできそうですね。

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