管理人のイエイリです。
東邦ガスネットワーク(本社:名古屋市熱田区)は、中京圏の道路下などに埋設された都市ガス導管の敷設や維持管理業務を担っています。
これまでは、工事でガス管を埋設すると、現場で工事作業者がガス管の埋設位置や施工延長などの計測、記録を行い、事務所に戻ってからガス管竣工図を作成していました。
しかし、この方法だと竣工図を作るために事務所へ戻る“移動のムダ”が必ず発生してしまいますね。
そこで同社は、iPhoneやiPadを使って、現場にいながら竣工図を作る方法を、2024年夏から全面導入することになりました。対象はガス導管の本管や支管からユーザーの敷地までをつなぐ「供給管」です。
使用するアプリは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
「ANDPAD 3Dスキャン」
という新アプリなのです。(アンドパッドのプレスリリースはこちら)
「ANDPAD 3Dスキャン」は、おなじみのクラウド型施工管理システム「ANDPAD」に、iPhoneやiPadのLiDAR機能を連携し、現場を3Dスキャンして3Dデータとして記録するものです。
3Dデータには、写真データを張り付けるテクスチャー・マッピング機能によって、工事看板や配管ラベルなどの細かい文字情報などもはっきりと記録できます。
現場では3Dデータ上に寸法やメモなどを重ね書きして、クラウドサーバーにアップロードするだけで作業完了となります。
ANDPAD 3Dスキャンを使うと、従来の竣工図作成方法に比べて、
5割以上の工数削減
が可能になるとのことです。
ありがたいことに、3Dデータには現場の位置や方位情報も記録されるので、埋設後も位置を正確に把握でき、Google Mapsなどで確認できます。近くを掘削する工事などでは、ガス管の損傷防止にも役立ちそうですね。
このアプリは、2022年3月から両社が都市ガス導管事業の維持管理業務を効率化するために取り組んできた共同プロジェクトによって生まれました。
東邦ガスネットワークの社内では、部門横断のタスクフォースを結成し、アンドパッドとともに供給管工事の協力会社への発注から施工、成果品の検収、基幹システムへの登録までの業務改革を進めました。
3Dスキャン機能がANDPADに組み込まれることで、これまで点群やLiDARを使ったことがない人も、自然に3D施工管理の世界に入っていけるアプリと言えそうですね。
アンドパッドでは、このアプリの開発経緯や活用方法などを紹介するオンラインセミナー「都市ガス・供給管工事でどう使われているのか ~3Dスキャン施工活用のリアル~」を2024年6月20日に開催します。ご興味のある方は、受講してみてはいかがでしょうか。