街並みの3D計測や3D地図作成技術に取り組む名古屋大学発のスタートアップ、マップフォー(本社:愛知県名古屋市)は、2024年4月3日に価格が従来の約10分の1という激安MMS(モービル・マッピング・システム)「SEAMS LX」を発売し、注目を集めました。(2024年4月5日の当ブログ参照)
同社はその翌月の5月21日、今度は歩いて3D計測できるウエアラブルモデルの3Dスキャナー「SEAMS ME」を発売しました。
その特長は、計測時に、
ナ、ナ、ナ、ナント、
背負ってよし、持ってよし
の2ウエイで使えることなのです。(マップフォーのプレスリリースはこちら)
SEAMS MEは小型・軽量なので運びやすく、背負って計測する「バックパック型」と、持って計測する「ハンディ―型」の2つのスタイルを使い分けることができます。
これまでは、現場の環境や計測する対象物に応じて、別々の製品を買う必要がありましたが、SEAMS MEは1つあればいいので便利ですね。
操作はスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使い、直感的に操作できます。
位置の計測には、GNSS(全地球測位システム)とIMU(慣性計測ユニット)を統合しているため、長時間の計測や3次元的な特徴が乏しい形のものでも、グローバル座標を付けた高精度な3D地図を作製できます。
また、360°方向に向けて搭載された高精細カメラにより、全方位の画像を取得できます。リアルタイムにモニタリングしながら、進行方向の前後のものを一度に計測できます。
そしてマップフォー独自のセンサーキャリブレーション機能により、高精度な着色点群を出力できます。
SEAMS MEで計測したデータを、3次元点群地図作成ソフト「MAP IV Engine」で処理することにより、
計測時間の約半分
の時間で、3次元点群地図を作製できます。
この地図の精度は、センサー構成や使用システムにもよりますが、地図情報レベル250(水平位置標準偏差0.12m以内)が可能です。
価格については公表されていませんが、気になる方は同社に問い合わせてみてはいかがでしょうか(メールはこちらから)。