NTT ComがARAVの建機遠隔操作システムを提供! 通信困難地域で使えるStarlink版も投入
2024年6月10日

管理人のイエイリです。

東大発スタートアップ、ARAV(本社:東京都文京区)は、様々な建設機械に対応した遠隔操作システムを開発してきました。

中でも「Model V(ブイ)」というシステムは、10~20年前の古い建機に後付けし、手軽に遠隔操作化できる点が注目を集めています。(2021年6月21日の当ブログ参照

遠隔操作化された油圧ショベル(写真:ARAV)

遠隔操作化された油圧ショベル(写真:ARAV)

油圧ショベルの運転席に後付けされた「Model V」の遠隔操作装置(写真:ARAV)

油圧ショベルの運転席に後付けされた「Model V」の遠隔操作装置(写真:ARAV)

そして同社はこのほど、ビジネス的にも大きな一歩を踏み出しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

NTTコミュニケーションズ

が、この「Model V」と通信環境の構築を組み合わせた建機の遠隔操作/自動化ソリューションの提供を始めたのです。(NTTコミュニケーションズのプレスリリースはこちら

建機の遠隔操作/自動化ソリューションの構成(以下の資料:NTTコミュニケーションズ)

建機の遠隔操作/自動化ソリューションの構成(以下の資料:NTTコミュニケーションズ)

このソリューションは、遠隔操縦や自動化を実現するARAVの「Model V」と、必要な通信環境を組み合わせたものです。

建機の遠隔操縦や自動化では、通信環境の構築や映像伝送、クラウドカメラ、位置情報取得といった周辺設備が必要となりますが、NTTコミュニケーションズがこうした周辺設備を含めて一括提供します。

Model Vの特長

Model Vの特長

建機の遠隔操作用の通信回線には5Gや固定回線のほか、人工衛星を使ったブロードバンド回線、

Starlink Business

を使うことも可能です。

衛星ネット「Starlink Business」を使って建機の遠隔操作を行うイメージ

衛星ネット「Starlink Business」を使って建機の遠隔操作を行うイメージ

山間部や離島の現場などでは、インターネット環境が整っていない場所も多くありますが、Starlinkが使えると建機の遠隔操作エリアがぐっと広がりそうですね。

建設業界の人手不足対策や安全対策などの目的で、建機の遠隔操作や自動化が注目を集めていますが、高価な建機の購入や通信環境の構築がユーザーにとっての二大ネックとなっています。

NTTコミュニケーションズとARAVのコラボによるソリューション展開は、通信困難エリアでの建機遠隔操作の導入ハードルを大幅に下げてくれそうですね。

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