管理人のイエイリです。
iPhoneやiPadのLiDAR機能で現場を3Dで点群計測できるアプリの一つ、nat(本社:東京都港区)の「Scanat」はこれまで、高精度の3D間取り図(2023年2月14日の当ブログ)や2D間取り図(2023年6月12日の当ブログ)の自動作成から、トンネル内面の曲線長さ計測(2024年3月18日の当ブログ) まで、建築・土木の仕事に使いやすい機能を進化させてきました。
スマホやタブレットの画面を使って、現場にいながら点群モデルによる寸法計測やコミュニケーションが行えるのが特長のアプリですが、このほどユーザーの声に応えてWeb版が開発されました。
その結果、
ナ、ナ、ナ、ナント、
パソコンモニターの大画面
上で、点群モデルを使った精密な作業や共有が行えるようになったのです。(natのプレスリリースはこちら)
使い方は現場で計測し、作成した3D点群モデルを、クラウドにアップするだけ。するとWeb版にデータが同期し、スマホなどで追加した計測データやメモも、Web版に反映できます。
Web版ではデバイスの制限を受けず、アプリと同じように計測データやメモの追加・削除、色別分類などの機能を使えます。大画面なので細かい部分もストレスなく、扱えそうですね。
点群モデルの角度などを指定して共有するWeb用リンクも瞬時に作成でき、これを送るとScanatのアカウントを持っていない協力会社の人たちもモデルを見られます。
Webブラウザーは、Google Chrome: 80+、Firefox: 80+、Safari: 15+、Microsoft Edge: 80+に対応しています。
クラウド上では、全社用のほか個人用のフォルダも作成でき、データ管理を行えます。モデルデータの検索やフィルタリングもできるので、数多くの点群モデルの中から必要なものを探し出すのも効率的です。
また、Web版の権限があるユーザー同士が、
同時に計測データとメモ
を追加・編集できる「共同作業機能」もあります。
Web版で追加したデータなどは、リアルタイムで他のユーザーにも同期されるので、スピーディーなデータ共有が可能です。
これまでのリフォーム工事などでは、現場のスケッチを手描きし、その上に現場で計測したデータやメモを書いて設計などの基礎資料にしていましたが、図面を描いたり、位置関係の取り合いなどを表現したりするだけでも大変な手間ひまがかかります。
今後はスマホなどで現場を3Dの点群モデル化し、後でパソコンなどを使って効率的に計測するという流れが主流になってきそうですね。