管理人のイエイリです。

雨やほこり、衝撃などIT機器にとって過酷な条件がそろっている工事現場でも安心してつかえるタブレット端末に、パナソニックの「タフパッド」があります。

現在発売されている「FZ-G1」（Windows8 Pro 64ビット版）、「FZ-A1」（Android版）は10.1型、「JT-B1」（Android版）は7型ですが、今年12月上旬に新しいタイプがラインナップに加わることになりました。

「タフパッド 4K UT-MB5」という新製品で、最大の特徴はそのサイズです。

ナ、ナ、ナ、ナント、

A3図面をほぼ原寸表示

できる20型なのです。

A3図面をほぼ原寸表示できる「タフパッド 4K UT-MB5」（写真：家入龍太）

これまで発売されたタフパッドシリーズ（下段）に比べて20型の「タフパッド 4K UT-MB5」（上段）は格段に大きい

タブレット端末は落としたりすると、液晶モニターのガラスが割れることがよくあります。ところが「タフパッド 4K UT-MB5」は、動作中に76cmの高さから底面を下にして落下させても壊れず、非動作時なら高さ30cmから26方向から落としても壊れないという頑丈さが売り物です。

液晶モニターにはいわゆる「4K」（3840×2560、983万画素）の高解像度タイプを使用しました。IPSα液晶を採用しているので176°の広視野角をもち、sRGBの色空間で一般的なパソコンよりも写真など色を忠実に再現できます。

これだけの大きさ、頑丈さにもかかわらず、厚さは12.5mm、重さは約2.35kgと20型タブレットの中では「世界最軽量・最薄」です。これなら現場でもって歩くことも可能ですね。

この機種を開発するに当たっては、パナソニックの製造、開発、販売のスタッフが建設業の顧客とじっくり情報交換を行い、製品に盛り込みました。

その1つの例が画面の縦横比です。一般的なモニターは「16：9」ですがこれを「15：10」とA3用紙の比率に近づけ、A3図面を95%の大きさで表示できるようにしました。

画面の縦横比を「15：10」にすることにより、A3図面をできるだけ大きく表示できるようにした

記者会見で説明するパナソニックITプロダクツ事業部長の原田秀昭さん（右）と同AVCネットワークス社事業開発センター室長の両角昌英さん（左）

CPUにはインテルCore i5-3437U vProプロセッサー、そしてグラフィックボードにはNVIDIA GeForce 745Mを搭載。メモリーも4GBと8GBのタイプがあります。オフィスでの3次元CADを使用した設計にもたえられるレベルの本格的な仕様と言ってもいいでしょう。別売りでオフィスで使う「クレードル」も用意されています。

一般のタブレット端末のように92万画素のフロントカメラやデジタルコンパス、加速度センサー、照度センサー、角速度センサーなども備えています。

このほか、こだわったのは、細かい図面を手書きでチェックするときなどに使う電子タッチペンの性能です。画面には目に見えない赤外線を発する微小なドットが印刷してあり、電子タッチペンの先にある小型カメラでドットを読み取ることでペン先の位置を正確に検知します。

その精度は、

わずか視差0.1mm

とのことです。一般的な製品だと、ペン先と画面上の書く位置が微妙にずれてイライラすることがありますが、そんなストレスは感じません。

精度にこだわった電子タッチペン

気になるお値段は、オープン価格で市場予想価格は約45万円とのことです。紙だととても持ち歩けない大量のA3図面を収納し、現場とオフィスでシームレスに使えるこの大型タブレットパソコンは、工事現場を大きく変える可能性をもっていそうですね。すでにFacebookなどでは「ほしー」などの声が多数上がっています。