管理人のイエイリです。
クルマのタイヤ周辺では、路面上を回転するタイヤの周辺にある空気の渦や流れが複雑にからみあって騒音が発生します。
横浜ゴムと宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の藤井孝藏教授らの研究チームは、タイヤ周りの空気の渦流れ構造(乱流)と、そこから発生する騒音(音響波)を精密にモデル化し、スーパーコンピューターで空気の流れと音響を同時に計算することに成功しました。
この流体音響シミュレーションによって、
ナ、ナ、ナ、ナント、
世界で初めて
タイヤ前方の空気が圧縮されることが原因で発生する騒音があることを解明したのです。
タイヤから出る騒音を解析する手法は以前からもありましたが、従来の計算方法ではタイヤが路面に設置する付近の計算精度には限界がありました。
そこで宇宙科学研究所が宇宙開発で培った高解像度の計算手法を導入し、計算精度を高め、スパコンでシミュレーションしたのです。
これまで不可能だったタイヤ周りの精密解析が可能になったことで、横浜ゴムは今後、通過騒音の低減や空力性能の向上に貢献する技術革新に向けて研究を進めていくとのことです。
横浜ゴムは、シミュレーションを活用して次世代に向けての環境対応技術の開発を進めています。例えば2012年12月には、タイヤハウス内の空気の流れを制御して、クルマ全体の空気抵抗を減らす
フィンタイヤ
を発表しました。
フィンタイヤは海外のモーターショーなどで高い反響を得ているそうです。クルマ本体に比べると地味な存在のタイヤですが、技術はどんどん進化しているのですね。そのうち、道路舗装とタイヤのシミュレーションによって、より騒音が出ない舗装方式も開発できるのではという期待が高まります。
(Visited 7 times, 1 visits today)