管理人のイエイリです。
スペインのバルセロナで建設中の巨大教会「サグラダ・ファミリア」は、2010年には“屋内空間”となる礼拝所もでき、以前に比べるとぐっと教会らしくなりました。
礼拝所の内部空間に立ち並ぶ柱の接合部分は、優美な曲線を帯びた石材が表面に施されています。
いったい、この部材をどうやって作ったのかと思っていたら、地下博物館のモニター画面に上映されていたビデオでその秘密が分かりました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
3DモデルからCNC加工
を行っていたのです。
まず、3Dデザインソフトで部材の原型を作ります。そして回転体と思われる立体を、原型部材に少し食い込むように配置し、ブーリアン演算の「引き算」により、重なった部分をカットします。
そのデータをCNC(コンピューター数値制御)の石材加工機用のドライバーソフトに読み込んで、石材を切削するカッターの動きをプログラミングします。
そして実際に石材をCNCの石材加工機で切削する、という手順が使われているようでした。
今から約30年前、学生だった私がスペイン・バルセロナで工事中の巨大教会「サグラダ・ファミリア」に行ったとき、完成までに300年はかかると言われていました。
ところが今は、12年後の
2026年に完成予定
となっています。
1882年の着工から約144年と、建設期間はこの30年間で半減したことになります。
もともと、図面では表現しきれなかったこの建物の設計・施工に、3DソフトやCNC加工機が使えるようになったことも、工期短縮の大きな力になっているようですね。
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