図面を描くだけで振動解析!フジタと大和ハウスが倉庫、工場向けに開発
2014年8月5日

管理人のイエイリです。

大規模な物流施設や工場では、床の振動が問題になります。鉄骨や鉄筋コンクリートが混在した梁や開口部のある床などは、複雑な挙動を示します。

そのため、「もつか、もたないか」が問題の構造計算とは違ったスタンスで、振動という物理現象を精密に解析する技術が求められます。

そこでフジタと大和ハウス工業は、物流施設や工場などの設計段階で、床振動を短時間に高精度で解析できる「大型施設用床振動解析システム」を共同開発しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

図面を描くだけで解析

 

できるのです。

床部材の入力画面(資料:フジタ、大和ハウス工業。以下同じ)

床部材の入力画面(資料:フジタ、大和ハウス工業。以下同じ)

基本設定の入力画面

基本設定の入力画面

床振動解析には有限要素法を採用しました。そのため、鉄骨と鉄筋コンクリートが混合した特殊な梁や開口部のある床など、様々な構造の床振動を短時間で解析できます。

ベースとなったのは、フジタが前田建設工業と共同開発した床振動解析システム「揺れイザーI」と「揺れイザーII」です。揺れイザーIIは2002年にプレスリリースが発表されていますので、昔のシステムがパワーアップして再登場した感じですね。

解析した結果は、

 

3Dアニメーションで表示

 

されるため、視角的にわかりやすいのが特徴です。

3Dアニメーションで表示された解析結果

3Dアニメーションで表示された解析結果

フジタと大和ハウス工業は、両社の強みを生かして今年2月にも共同で中低層建物向け耐震部材「鋼製座屈拘束ブレース」を“シナジー開発”しており、今回の振動解析システムはその第2弾となります。

今後、両社はこの床振動解析システムを物流施設や工場のほか、医療施設やオフィスビルなどの設計やリフォームなどに積極的に活用していく予定です。

細やかな建物のユーザビリティーを検討するサービスは、国内はもちろん、海外でも受けそうですね。

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