管理人のイエイリです。
大量の資材を使う建設では、CO2排出量も当然、大きくなるので、できれば低CO2の資材を使いたいですね。
しかし、建物の建設には、躯体や仕上げ、外構などに数多くの建材や資材を使うので、製造段階でのCO2排出量を調べるのは大変な手間ひまがかかります。
こうした建設業界のお困りごとを解決しようと、東急建設は建材CO2検索システム「CMCOS」を開発し、建材情報の蓄積や機能の拡充に努めてきました。
同社はこのほど、この低酸素建材データベースを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
一般ユーザーに無料公開
したのです。(東急建設のプレスリリースはこちら)
利用するには、簡単なユーザー登録をするだけです。筆者も早速、登録し中身を見てみました。
すると各建材の製造工程の説明とともに、CO2原単位や削減率といった数値が入力されています。2024年10月30日現在、収録されている建材は全部で52件あり、躯体用が6件、仕上げ用が43件、外構用が1件、その他が2件でした。
各建材は大分類や部材名などで検索し、一覧表示できるほか、各建材の細かい仕様や関連資料へのリンクなどを備えた詳細ページも用意されています。
筆者はこれまで、「低CO2建材」という視点で建材を比較してみたことがありませんでしたが、このデータベースを見ると、
このほか、CO2削減率によるランキングや、建材のコストとCO2削減率をグラフ化して「コスパ」がわかる表なども表示できます。
ただ、これらの評価に使うCO2削減量やCO2原単位などの指標は、ユーザ各社によって異なるため、建材ごとに
自社基準を登録
できます。
できる機能も付いています。
また、ユーザーが各建材を5点満点で評価する機能もあり、その結果から他社の評価傾向を確認することができます。
なお、CMCOSは2025年3月までは無料で利用できますが、その後は有料化されるようです。
地球温暖化が進む今、建物建設時のCO2削減量は、これからますます重要な指標となってきます。
このデータベースはこれまで面倒だった建材のCO2原単位などを簡単に調べ、設計や施工に生かすことができるので、低CO2に配慮した建物の建設を後押ししそうですね。