管理人のイエイリです。
建設業界でも普及が進む3Dプリンターですが、これまでは建築物や土木構造物などの模型製作が中心的な用途でした。
これからは一歩進んで、オリジナル建材の製作などにも使われることになりそうです。
3Dプリンターの大手メーカー、ストラタシス製の3Dプリンターを販売する丸紅情報システムズは、昨日(9月18日)、3Dプリンター用の造形材料として
ナ、ナ、ナ、ナント、
優れた耐候性と美観
を持つ「ASA(Acrylate Styrene Acrylonitrile)」を発売したのです。
3Dプリンターで模型を製作するときには「ABS樹脂」がよく使われます。ただ、ABS樹脂に含まれている「ブタジエンゴム」は直射日光を受ける屋外では劣化しやすいのが弱点でした。
今回、発売されたASA樹脂は、基本的な特性はABS樹脂と似ていますが、ブタジエンゴムを含みません。そのため、耐候性が優れており、屋外で使われる建材などの製作に向いているというわけです。
対応する3Dプリンターは、材料を熱で溶かして薄い層状に積み重ねて造形するFDM方式のストラタシス製3Dプリンター、「FORTUSシリーズ」の上位機種である「FORTUS 360mc」、「FORTUS 400mc」、「FORTUS 900mc」に対応します。
※各機種のサイトは開くと音声付き動画が再生されますのでご注意ください。
ASA樹脂は耐候性のほか衝撃に強く、マット調の表面仕上がりで造形後の塗装もしやすいのが特徴です。
いよいよ、建材の世界でも3Dモデルデータから実用製品を直接生産する「DDM(ダイレクト・デジタル・マニファクチュアリング)」によって、
オリジナルなドアノブ
や門灯、郵便受けなどが手軽に作れる時代になってきましたね。
また、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)で設計した建物や土木構造物の屋外用模型作りにも使えそうです。
ただ、対応する3Dプリンターがかなり高価そうですので、造形外注サービスのニーズもますます高くなってきそうですね。