寸法測定、ナビも可!構造計画研究所が屋内空間を1日で3Dモデル化
2015年11月6日

管理人のイエイリです。

施工中の建物や稼働中の工場内部を3Dモデル化するとき、これまでは3Dレーザースキャナーで計測し、得られた点群データを元に3Dモデルを作るのが一般的でした。

ところが視点を変えて何回も計測したり、複数の点群を1つに合体させたり、それを元に3Dモデルを作ったりするのには、大変な労力と時間がかかっていました。

そこで構造計画研究所は、こうした作業を短時間に行える屋内3Dデジタル化システムをドイツから導入し、日本市場で展開することになりました。

巨大で入り組んだ建物や、図面のない建物も、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

1日で完全に3Dモデル化

 

することができるのです。

次世代屋内デジタル化プラットフォーム「NavVis」の概念図(以下の資料:構造計画研究所)

次世代屋内デジタル化プラットフォーム「NavVis」の概念図(以下の資料:構造計画研究所)

このシステムは、ドイツのスタートアップ企業、ナビビズ社(NavVis GmbH。本社:ミュンヘン)が開発したインドアマッピング&ナビゲーションプラットフォーム「NavVis」です。

構造計画研究所は、このシステムの日本市場における販売やソリューション展開について同社と業務提携契約を締結しました。

建物内部を3Dモデル化するのは、「M3 Trolley」という台車のような機器です。6台の高画素デジタルカメラと3台の高精度レーザースキャナーを搭載しています。

これで歩行速度に近いスピードで屋内を動き回って撮影すると、1600万画素という高精度な画像とセンチメートル単位の精度を持つ点群で、屋内空間の3Dデータを作ります。

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そして、「IndoorViewer」というシステムでこの3D屋内空間データをウェブブラウザーで閲覧したり、3D空間の任意の場所に設備などの詳細や履歴、SNSなどを付加したりすることができます。

この3Dモデルに屋内の位置情報を合体させると、迷路にように入り組んだフロアも3Dモデル化し、完ぺきにナビゲーションができます。

設備管理業務では、リアルな3Dマップを利用した維持管理業務ができるので、新人へのオリエンテーションやノウハウの伝承にも役立ちます。

設備管理に使った例。各設備にIDがひも付けられている

設備管理に使った例。各設備にIDがひも付けられている

また、工事現場を3Dモデル化すると、ブラウザー上で

 

サイズや距離、位置の計測

 

も行えます。

現場の状況を丸ごと記録し、各工程の進ちょくをオンラインで追跡できるので、工事関係者間でのコラボレーションに役立ちます。

施工管理で活用した例。寸法も測れます

施工管理で活用した例。寸法も測れます

このほか、屋内の道案内をする「NavigationApp」というシステムも用意されており、「ここで右に曲がる」「左に曲がる」といった歩行者向けのナビゲーションも行えます。複雑な設備の維持管理に使うと、不慣れな技術者も一発で目的の設備にたどり着けそうですね。

「NavigationApp」による設備内部の道案内

「NavigationApp」による設備内部の道案内

また一般の人向けには、商業施設の内部を3Dモデル化し、販売している商品情報をお店の周辺にいる人に表示したり、ウェブサイト上でオンラインショッピングを提供したりすることも可能です。

商業施設での活用例。リアルとバーチャルの両方で販促に使えます

商業施設での活用例。リアルとバーチャルの両方で販促に使えます

構造計画研究所は今後社員や保有機材によるマッピングサービスの提供や活用ソリューションの提案、カスタマイズ構築などの事業展開をしていく方針です。

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