手書き調査票を3Dモデルに!木造住宅の耐震診断ソフトが進化
2016年6月16日

管理人のイエイリです。

地震国、日本では比較的、安全と言われてきた地域でも、大きな地震が起こらない保証はありません。特に古い木造住宅は、耐震診断を行い、必要に応じて耐震補強しておくのが安心ですね。

構造システムの「HOUSE-DOC」というソフトは、木造住宅の耐震診断と補強計画を行うのに便利なソフトです。

木造住宅の耐震診断と補強計画を行う「HOUSE-DOC」(以下の資料:構造システム)

木造住宅の耐震診断と補強計画を行う「HOUSE-DOC」(以下の資料:構造システム)

これまでは柱や壁の位置をCADソフトのように手入力する必要がありましたが、2016年7月に発売する最新版の「Ver4」では、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

手書き調査票のスキャン画像

 

から、チェックマークや柱・壁の位置を自動的に読み込み、入力データを自動作成してくれる機能が付くことになりました。

チェックマークが付いた建物概要の調査票

チェックマークが付いた建物概要の調査票

柱や壁の位置を手書きした平面図

柱や壁の位置を手書きした平面図

手書きした建物概要や平面図から、チェックマークや柱、壁の位置を自動的に読み込む
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自動入力された平面図の範囲を指定して、屋根の種類を選ぶと、3Dモデルもできあがります。

屋根を付けると3Dモデルに

屋根を付けると3Dモデルに

さらにCADファイルに出力し、他のソフトでプレゼンテーションなどに利用できる。保存できる形式は、mps、mpz、mpx、dwg、dxf、sfc、p21だ

さらにCADファイルに出力し、他のソフトでプレゼンテーションなどに利用できる。保存できる形式は、mps、mpz、mpx、dwg、dxf、sfc、p21だ

そして、解析するとX方向、Y方向の地震動に対する強度や、倒壊の可能性などの評価を図表で表示してくれるので、補強方法や補強場所を検討するのに役立ちます。

これらの計算は「2012年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法」(発行:一般財団法人日本建築防災協会)に基づいており、現在、構造システムは新バージョンに対する評価の更新を申請中です。

限られた予算で耐震補強を行うためには、補強によって最も耐震効果が上がる壁を探し出す必要があります。

そこで新バージョンでは、分析対象の壁を

 

一つずつ変更して計算

 

した大量の計算結果から、最も効果の高い壁の補強位置を分析・提案してくれる機能も搭載されました。

最も効果の高い補強場所を提案してくれる機能

最も効果の高い補強場所を提案してくれる機能

耐震診断や耐震補強は、一般の人にとって効果が理解しにくいですが、こうしたビジュアルなプレゼンテーションができるツールがあると、提案しやすくなりますね。

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