ダブルスキン、地中熱も可!ゼネコン6社が「ZEB評価ツール」を共同開発
2018年2月1日

管理人のイエイリです。

2014年に閣議決定された「エネルギー基本計画」では、2020年までに新築の公共建築物で、2030年までに新築建築物での平均でZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)を目指すことになっています。

しかし、建築物省エネ法による適合性判定や届け出に使用されている「エネルギー消費性能計算プログラム」では、評価できる省エネルギー技術の種類に制約があります。

また、高度な省エネルギー技術を評価できるプログラムも専門知識や利用制限などの課題があり、設計の実務者が活用するのは難しいのが現状でした。

そこで、三井住友建設などは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ゼネコン6社共同で

 

実務者向けの「ZEB評価ツール」を開発したのです。(三井住友建設のリリースはこちら

開発に参加したのは、三井住友建設のほか、青木あすなろ建設、五洋建設、錢高組、東亜建設工業、西松建設です。

このプログラムは、建物の設計段階で高度かつ先進的な省エネルギー技術の省エネ効果を、設計実務者が評価しやすいように開発されました。

ZEB評価ツールの機能は次の通りです。

(1) 空調用一次エネルギー消費量計算には、多くの熱負荷計算のベースに採用され定評のあるHASPプログラムを採用。(2) ZEBに有効で先進的技術とされる「ダブルスキン」、「自然換気」、「地中熱利用」等の空調の省エネルギー評価が可能。(3) ZEB評価の対象となっている消費設備(空調、換気、照明、給湯、昇降機)について「年間一次エネルギー消費量」の算出が可能。(4) 建築物省エネ法で定められた性能判断基準である「BEI」を算出可能。

(5) 複数の設計案の評価結果についてグラフ描画、比較が可能。

(6) ZEBの達成度合いを評価できる「ZEBチャート」の自動描画が可能。

ZEBの達成度合いを評価できる「ZEBチャート」(資料:三井住友建設)

ZEBの達成度合いを評価できる「ZEBチャート」(資料:三井住友建設)

このほか、

 

BIMモデルから

 

「ZEB評価ツール」の入力データを自動生成するアドインソフトの開発を行っているそうです。これが実現できると、入力データの作成がぐっと楽になりそうです。

このようなツールを、ゼネコン数社が共同開発する例は珍しいですね。今後、各社は操作性を改善するほか、評価できる省エネ技術を充実していく方針とのことです。

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