HoloLens2をヘルメット化!米国トリンブル社が次世代のMRデバイスを開発
管理人のイエイリです。
米国マイクロソフトのMR(複合現実)デバイス「HoloLens(ホロレンズ)」は、もともと屋内用として開発されたものであるにもかかわらず、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)などの3Dデータが普及してきた建設業との相性もバッチリです。
そのため、国内外の建設現場では、現場の風景に将来、造られる設備や意匠などの3D映像を重ねて見たり、墨出しを行ったり、CAD図面と現場を重ねて出来形管理を行ったりと、様々な活用が行われています。
そして、マイクロソフトはHoloLensを改良した新型機、「HoloLens 2」を発表しました。視野角がぐっと広がり、長時間の使用が楽で、メガネをかけていてもそのまま装着できるなど、HoloLens2は建設業など屋外の現場で使用するイメージが強く意識されているのが感じられます。
そこで、2019年2月25日、米国トリンブル社(Trimble Inc.)から、驚くような新製品が発表されました。「Trimble XR10」というもので、HoloLens2を
ナ、ナ、ナ、ナント、
HoloLens 2をヘルメット化
してしまったのです。(米国トリンブル社の英文プレスリリースはこちら)
HoloLens 2を搭載した「Trimble XR 10」は、米国マイクロソフトのHoloLens カスタマイズプログラムによって開発された初めてのデバイスです。
HoloLens 2と同様に、これまでより広い視野、使いやすさ、そして目の前に浮かび上がる「フリップアップビュースクリーン」によって安全に操作を行えます。
BIMモデルなどを現場で利用する場合に、MRデバイスの強みを生かして、生産性向上や、作業の品質向上が図れます。
また、米国トリンブル社は HoloLens用にクラウドベースのコラボレーションプラットフォーム「Trimble Connect」を提供しており、継続的な開発を続けています。
冒頭の写真のように、これまでのHoloLensは一般的なヘルメットをかぶって使うと、どうしてもずり落ちてくるので、片手で支えておく必要がありました。
その点、「Trimble XR10」は
完全にハンズフリー
で、使えそうなのがありがたいですね。
気になるお値段ですが、米国トリンブル社のウェブサイトによると、希望小売価格は4750ドル(約53万円)とのことです。
バーチャルなBIMモデルを、リアルな現場とダイレクトにつなぐHoloLensシリーズは、建設業の生産性向上ツールとしてますます普及していきそうですね。