管理人のイエイリです。
フランク・ゲーリー(Frank Gehry)と言えば、米国ロサンゼルスのウォルト・ディズニー・コンサートホールやスペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館など、様々な躍動的な作品で知られる建築の巨匠です。
同時に、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)界では3DCADソフト、「CATIA」の建築物への活用でも有名です。
そのゲーリー氏の作品がどのように作られてきたのかを解説する英語版のビデオ講座「MasterClass Frank Gehry」が登場しました。
フランク・ゲーリー氏本人が、
ナ、ナ、ナ、ナント、
2時間半にわたり
直々に指導してくれるのです。(英文ビデオ講座「MasterClass」のウェブサイトはこちら)
例えば、モノの動きや布のやわらかな折り目、重なりなどのイメージを、どのようにして鉄やコンクリートといったハードな材料からなる建築物の設計に落とし込んでいくのかといったプロセスが、順を追って学べます。
講座の“予告編”で、ゲーリー氏は「設計には重力など、様々な制約条件がある。しかし、その制約の中で15%だけは、建築家の自由なアートが許される部分がある」と、リアリティーあふれる設計哲学の一端を語っています。
建物のデザインはまず、単純なブロックから始まり、自由が許される15%の部分をいかにうまく活用して、魅力ある建物に結実させていくかというプロセスを、具体的に解説しています。
ビデオ講座は1本3分~16分程度の動画17本からなり、合計2時間31分です。
●ビデオ講座の内容 1. イントロダクション 2. 創造性について 3. デザイン哲学1 4. デザイン哲学2 5. アイデアの出し方 6. フランクのインスピレーション 7. デザインの障害 8. 動きを表現する 9. 施主と共創する 10. ウォルト・ディズニー・コンサートホールの事例から 11. ベルニーニ折りの事例から 12. 近隣と環境 13. 材料とプロトタイプ 14. 住宅プロジェクト 15. ビジネスについて 16. チームで仕事する 15. まとめ |
こうした生きたノウハウや作品作りの“哲学”は、ゲーリー氏の事務所で何年も修行していれば、少しずつ体感できると思いますが、ほとんどの人にとっては無理なことです。
しかし、このビデオ講座では、ゲーリー氏本人が豊富な模型やスケッチなどの資料に基づいて、わかりやすく説明してくれるので、効率的にフランク・ゲーリーの建築哲学が学べるのではないでしょうか。
気になるお値段ですが、
2万800円(税込み)
と、非常にリーズナブルです。
しかも2人分のアカウントが付いてきますので、2人で買って分けると1万400円の出費で済みます。または1人分は自分で使い、残りは誰かにプレゼントするのもいいですね。
ただ講義が英語で行われるという点で、ハードルが少し高いですが、ビデオ講座なので何度も聞き返すことができるのが、ありがたいです。
新型コロナウイルスの感染予防による緊急事態宣言がまだ続いており、身動きの取りにくい建築関係の方は、この機会にフランク・ゲーリーの建築を徹底研究してみてはいかがでしょうか。