管理人のイエイリです。

建設プロジェクトでは、多くのデータが紙図面やPDF形式として保管されていますが、必要な情報を探し出す手間が大きな課題となっていました。

特に図面から部材の仕様を確認したり、納まりや施工方法を参照したりするとき、担当者が「人間の目」で図面を探し、読み取る必要があるため、情報が死蔵化されがちで、知見の共有が進みませんでした。

その結果、同様の設計条件でも毎回ゼロから図面を読み込んで検討を始めるため、設計効率やナレッジ転用が十分に機能していない非効率が発生していました。

こうしたお困りごとを解消しようと、テクトム（本社：東京都渋谷区）は「平面図解析技術」を開発しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

AIが紙図面を解読

し、室名や面積、室容積などを構造化したデータベースに変換してくれる技術なのです。（テクトムのプレスリリースはこちら）

AIが紙図面を解読して部屋を認識し、構造化したイメージ図（以下の資料：テクトム）

この技術は、人間が行っていた図面の読み込みや仕様拾い出し、過去図面の整理といった作業を、AI（人工知能）が自動で代行するものです。

まず紙図面やPDF形式の設計図面を入力として受け取り、レイアウト解析やOCR（文字認識）による図形や記号認識を行います。

例えば、部屋や通路、設備などの各要素をAIが抽出し、縮尺や回転、図枠形式の違いを吸収した上で構造化されたデータベースに変換します。その結果、過去図面の検索や比較、集計が可能になり、“眠れるデータ”から活用可能な知見へと変わるのです。

さらに、データベースになった過去知見を活用し、新たな建物の

レイアウト案を自動生成

させることもできるのです。

紙の平面図をデータベース化し、新しい建物の自動設計につなぐワークフロー

同社では今回の平面図解析技術に続き、断面図や立面図、設備図など、様々な2D図面への対応を順次拡大し、将来はBIMデータへの応用も視野に入れています。

テクトムではこの技術の実用化をさらに推進するため、実際の設計業務で試用するテストユーザーを募集しています。ご興味のある方は「トライアル申し込みフォーム」から申し込んでみてはいかがでしょうか。