管理人のイエイリです。
建築界でBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やロボティクスなどのデジタル技術が普及する中、教育機関でもITを活用した取り組みが進みつつあります。
東京大学と積水ハウスはこのほど、コンピューターを活用して設計・施工・記録を進める「コンピュテーショナルデザイン」や「デジタルファブリケーション」、「デジタルアーカイブ」などの研究や教育を行う総括寄付講座を、東京大学に設置しました。
その名も「国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE – KUMA LAB)」というものです。
その指導に当たるのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
隈研吾・東大特別教授
なのです。(積水ハウスのプレスリリースはこちら)
この講座には、国際デザインスタジオ、デジタルファブリケーションセンター、デジタルアーカイブセンターの3つの拠点を設置し、建築学の国際的な研究・教育を行いながら、「未来の住まいのあり方」を探求します。
国際デザインスタジオでは、コンピュテーショナル・デザインやポストデジタル、アーバンデザインの各分野で活躍する建築家を世界から招き、半学期から1学期の期間、指導にあたってもらいます。
また、デジタルファブリケーションセンターは、デジタルデザインを実現するための“工房”となるもので、工学部1号館4階に、
180m2のスペース
に最先端のデジタルファブリケーション設備を設け、建築学科全体や他部局も利用できるようにします。
また、デジタルアーカイブセンターは、日本が世界に誇る建築資料のアーカイブなどについて研究や教育を行います。
東大の所蔵資料や、施設部との連携で収集したキャンパス内建物に関する資料を中心にアーカイブ環境を整備し、国内外の研究者がアクセスできるようにします。
この寄付講座は、建築学における最先端のデジタルテクノロジーの活用研究と国際的な人材育成を目指す東大と、「わが家を世界一、幸せな場所にする」というグローバルビジョンを掲げる積水ハウスが合意し、「未来の住まいのあり方」をテーマにした研究の場として設立したものです。
活動期間は2020年6月1日から5年間となっています。東大にデジタル建築教育の拠点ができたことは、他の大学の建築教育やカリキュラムなどにも刺激を与えそうですね。