3Dプリンターで2階建て住宅を丸ごと建設!ベルギー企業が世界初の快挙
2020年8月25日

管理人のイエイリです。

3Dプリンターで実物の建築物などを建設するとき、現在の主流は建物を分割し、それぞれのパーツに分けて製作する方法が主流です。

ところがベルギー企業のキャンプC(KAMP C)は、2階建て住宅を建設するとき、基礎から屋上までを

ナ、ナ、ナ、ナント、

3Dプリンターで丸ごと

建設してしまったのです。(KAMP Cのプレスリリースはこちら

同社によると、こうした方法で建設された建物は世界で初めてとのことです。

2階建て住宅を丸ごと建設した3Dプリンター(以下の資料:Courtesy of KAMP C)

住宅のサイズは高さ8m、床面積90平方メートルで、ヨーロッパ最大の3Dコンクリートプリンターで建設されました。

施工状況を記録した動画(タイトル:Eerste geprint huis in Europa op Kamp C – First printed house in Europe at Kamp C)が、YouTubeに公開されていますので、見てみましょう。

まずは基礎の施工です。一部を掘削して溝のようなものをプリントした後、捨てコンと思われるコンクリートの上に基礎らしい物が造形されていきます。

また、3Dプリンターの制御室と思われる部屋には多数のモニターがならび、現場の映像も中継されているようです。

基礎の施工状況

壁を造形するノズル

3Dプリンターの制御室。現場映像が中継されているモニター(右端)などが置かれている

3Dプリンターで造形するための設計データ

1階部分を立ち上げると、床を張ってさらに2階部分を造形していきます。3Dプリンターの周囲は鋼板で覆われ、ちょっとした

工場のような感じ

になっています。

2階部分の造形作業

そして2階の造形が終わった後は、屋上版を張って、周囲にブロック状の部材を並べていきます。最後にその上にパラペットのようなものを造形して終了です。

屋上版が張られた後、ブロック状の部材を周囲に並べていく

最後にパラペットのようなものを施工して終了

この住宅には湾曲した壁や外側に傾いた「オーバーハング」の部分があるほか、床と天井は暖房装置が装備されているとのことです。また断熱性を高めるため「サーマルブリッジ」を完全になくすソリューションも導入されたそうです。

材料は従来の工法に比べて少なくて済み、省エネ性も高いという環境にやさしい建物でもあります。

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