管理人のイエイリです。
日立ソリューションズ(本社:東京都品川区)はこれまで、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、スマートデバイスなどを活用して、建設業向けのITシステムをいろいろと開発してきました。
当ブログでも「スマホによる土量管理」や「AI(人工知能)による図面検索」、「3Dスキャンカメラによる鉄筋検査」などのシステムを紹介しています。
同社はこれらのシステムを、建設現場のアフターコロナ後における働き方改革と生産性向上を実現するため、
ナ、ナ、ナ、ナント、
建設業向けソリューション
として新たに体系化し、2020年8月6日に提供を開始したのです。(日立ソリューションズのプレスリリースはこちら)
これまで地道にシステム開発を続けてきた結果、調査・設計から施工、維持管理へと対応範囲が広がり、気がつけば建設フェーズ全体をカバーするソリューションになっていた感じでしょうか。それぞれのシステムを見てみましょう。
まず、プロジェクト全体にかかわる工程管理業務では、最新の工程状況を見える化する「施工工程管理表」というシステムが用意されています。
続いて図面管理では、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)データの共有を行うクラウドがあります。クラウド上でBIMモデルを軽量化し、誰でもサクサクとBIMモデルを見られる機能も備えています。
また、AIによる図面管理は、10万件の図面をわずか1~3秒で検索できるのが強みです。
続いて、現場での作業用には、土砂の山などをスマホで動画撮影し、そのデータから体積を検出するシステムが提供されています。
このほか、スマートデバイスを使って遠隔地にいる専門家の支援を受けながら構造物を点検するシステムや、距離計測用機能がついた「TOFカメラ」によって鉄筋の本数や径、ピッチを計測するシステムもあります。
同8月には、360度パノラマカメラで撮影した画像や映像を、時系列に並べて
新旧の現場を比較
したり、BIMモデルと比較したりする最新の施工管理システムも追加されました。
労働災害の防止用には、スマホや現場カメラなどを使って作業員や建機などの位置を把握し、AIで危険を判断して、該当者に音声メッセージで注意を促すというシステムも用意されています。
各製品を「ソリューション」として展開することで、ユーザー目線に合わせて機能のもれ落ちなどにも気がつきやすくなりそうです。
今のところは各製品の「寄せ集め感」もありますが、今後、各ソリューションがクラウド上で連携するようになると、より使いやすいシステムへと進化していきそうですね。