管理人のイエイリです。
国土交通省の「i-Construction」施策などによって、土木現場ではドローン(無人機)や3Dレーザースキャナーなどを使った3Dモデルによる施工管理を行う機会が増えてきました。
しかし、その計測頻度は月に1回などの場合も多く、まだまだ日常的な施工管理ツールにはなっていません。
そこで、日立建機と日立ソリューションズは、土木工事の施工管理で欠かせない土の体積(土量)を量る業務用に、毎日、使える3D土量管理システムを開発しました。
施工管理者が
ナ、ナ、ナ、ナント、
スマホで動画撮影
するだけで、現場を3Dモデル化し、土量の算出が行えるのです。(日立ソリューションズのプレスリリースはこちら)
土量算出に必要な機器は、Android OS搭載のスマートフォンとGNSS(全地球測位システム)用のアンテナだけです。専用アプリをダウンロードし、契約を行うと、すぐに使えます。
あとは、このスマホを持って計測対象となる土の山を動画撮影するだけです。
すると、その画像データはクラウドに送られ、3Dモデルの生成と土量の算出が行えます。施工管理者は現場にいながら、スマホの画面で3Dモデルと土量の計測結果を確認できるというわけです。
ドローンで現場上空から連続写真を撮り、その写真をコンピューターで解析して3Dモデルを作る方法と似ていますね。
高精度な3Dモデルを作るためには、写真の撮影位置を高精度で割り出す必要があります。
今回のシステムでは、GNSSによって短時間に高精度の座標を計算できる
ネットワーク型RTK
という手法を使うことで、スマホの動画から高精度の位置情報が付いた画像データを生成するようになっています。
スマホの通信機能をうまく使った土量管理システムですね。
このサービスは2018年10月から、日立建機からは「Solution Linkage Survey」として、日立ソリューションズからは「GeoMation スマートフォン活用3D計測ソリューション」として、提供を開始する予定です。
2018年7月18日~20日に東京ビッグサイトで開催される「i-Construction推進展」や同8月28日~30日に幕張レッセで開催される建設・測量生産性向上展「CSPI-EXPO」の日立建機ブースで展示されますので、ご興味のある方はどうぞ。