管理人のイエイリです。
鉄筋工として働いた経験がある眞部達也氏が代表取締役を務める建ロボテック(本社:香川県三木町)は、職人を単純作業から解放するため、「トモロボ」という鉄筋結束ロボットを開発、販売しています。
しかし、これまでは建築工事用の10~16mm径の細い鉄筋しか対応しておらず、土木・インフラ工事用の太い鉄筋を結束できるようにするのが念願でした。
それがこのほど、富士ピー・エス(本社:福岡市中央区)の全面協力を得て、ついに夢がかないました。
橋梁の床版工事などに使われる
ナ、ナ、ナ、ナント、
19~29mm径の鉄筋
にも対応できるようになったのです。(建ロボテックのプレスリリースはこちら)
進化したトモロボは、2021年1月21日に、富士ピー・エスが施工する橋梁現場で実証実験を行い、実用性と有効性が確認されました。
広大な床版上に無数の鉄筋が交差する橋梁工事こそ、単純な鉄筋結束作業を自動化したかったわけですね。
これまで太径鉄筋に対応できていなかったのは、土木工事が公共事業であるため、現場調査や実験を進めるのが難しかったためです。
それが富士ピー・エスの協力のおかげで土木工事の現場へのアクセスが可能になり、機能拡張が実現しました。
すっかり、作業員さんの“助っ人”になった感のあるトモロボですが、さらなる進化が期待できそうです。
それは、作業員さんと
会話する機能
の開発です。
建ロボテックは2020年、おしゃべりする小型ロボット「Musio」を開発するAKA(本社:東京都渋谷区)と共同開発契約を締結し、AKAが保有する自然言語処理AI(人工知能)技術「MUSE J」をベースとする音声コミュニケーション機能などをトモロボに搭載していきます。
その結果、トモロボは現場の作業員に機器の操作方法を説明したり、時刻やスケジュール、気象情報などを対話機能で提供したりできるようになりなります。
トモロボは、鉄筋工さんの“同僚”として、これからますます多くの現場で活躍していきそうですね。