“新星”アーリーリフレクションが「BIMSTOK」を発表! 施設管理者のBIM/CIMクラウド!
2021年3月11日

管理人のイエイリです。

国土交通省の「i-Construction」推進や、建設業全体のICT(情報通信技術)化が進むなか、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)関連業界にも、“新星”企業が続々と参入しています。

アーリーリフレクション(本社:東京都千代田区)もその一つです。

ウェブサイトを見たところ、あまり建築・土木とは関係がなさそうな感じですが、このところ建設ITソリューション分野の事業に注力しています。

2020年9月17日には、建設ITソリューション「i-Construction」新規事業への進出を発表し、各種BIM/CIMモデルの構築や高密度の点群データ処理、AI(人工知能)を用いた画像判定、そして河川や日照などの環境解析を開始しました。(アーリーリフレクションのプレスリリースはこちら

橋梁のBIM/CIMモデル(以下の資料:アーリーリフレクション)

そして2021年3月9日には、

ナ、ナ、ナ、ナント、

BIM/CIM対応のFMクラウド

システム、「BIMSTOK」を発表したのです。(アーリーリフレクションのプレスリリースはこちら

BIM/CIM対応のファシリティーマネジメント(FM)クラウド「BIMSTOK」のイメージ

これまでも、BIM/CIMを維持管理に活用しようという取り組みは行われてきましたが、(1)施設管理者が活用しやすいBIM/CIMのビューワーがないこと、(2)維持管理情報が一元管理されておらず、利用に手間がかかること、(3)点検情報が必ずしも可視化されていないこと、といった課題があったため、なかなか普及が進んでいませんでした。

こうした課題を解決しようと、「BIMSTOK」には、(1)BIM/CIMモデルを属性情報とともに表示する「BIM/CIMViewer」を搭載、(2)維持管理情報の一元管理や情報連携による簡単なアクセス、(3)点検情報を時系列や図式化などわかりやすい方法で可視化する、といった機能を盛り込みました。

BIM/CIMモデルに点検情報、維持管理情報が一元管理され簡単にアクセスできる

BIM/CIMモデルに点検情報がひも付けられているため、複雑な構造物や周囲の地形・構造物との関係が把握しやすく、点検計画や補修計画を立てやすくなります。

また施設情報が一元管理されているので、担当者の引き継ぎが楽になり、点検や補修などの業務を発注する際も資料を簡単に探せます。

そしてBIM/CIMモデル上に対象施設や周辺状況、埋設物などがまとめられているので、進入経路や作業スペースの確認などもスムーズに行えます。

点検結果を時系列で表示できる。措置を行う時期や予算も管理できるようだ

今後はさらに3次元点群データの表示機能や、

施設劣化予測AIシステム

などの機能も追加される予定です。

まさに、施設管理者のためのBIM/CIM活用システム と言えるでしょう。

同社の経営幹部には企業買収の経験者、大手戦略コンサルタント出身者、モバイル広告システムの開発者などが目立ち、建築・土木の関係者は皆無と言ってもいいくらいです。

ウェブサイトの冒頭には英語と日本語で「データサイエンスと技術情報により、世界を変えるアイデアのはじめの反響となる」という企業理念があり、行動指針の6番目には「時間大切。精神/身体は大切なインフラ」があるなど、ユニークな発想で運営されている企業であることが感じられます。

アーリーリフレクションのウェブサイト。冒頭には「世界を変えるアイデアのはじめの反響となる」と記されている

行動指針の6番目には「時間大切。精神/身体は大切なインフラ」とある

これまでの建設業界にはあまりなかったタイプの企業ですが、これらの理念や行動指針は、建設業での働き方改革に通じるものを感じます。

建設業界に新風を吹き込み、デジタルトランスフォーメーション(DX)実現の刺激になることを期待したいですね。

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