管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)などの3Dモデルに、地形などの点群データを合体させるとき、これまでは位置合わせが大変でした。
その悩みを解決してくれるのが、コルク(本社:東京都豊島区)が開発・販売するBIM/CIM共有クラウドサービスの新機能「KOLC+ 統合アプリ」です。
バーチャルなBIM/CIMモデルと、リアルな点群データを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
公共座標系で一発合体
してくれるのです。(コルクのプレスリリースはこちら)
3DモデルはCivil 3DやNavisworks、Revit、IFCなどのほか、国土地理院が提供している5mメッシュの「標準地図」や「OpenStreetMap」、点群データはLAS、LAZ、XYZRGB形式が使え、同じ座標系で作成されていれば自動的に位置合わせが行われます。
複数の点群データ同士も統合でき、同時表示や切り替えながら確認することも可能です。また1GB以上の点群データでも高速表示できるように、「3Dタイリング技術」を導入しています。
そして、国交省がPLATEAUサイトで提供している「3D都市モデル」と、BIM/CIMや点群データなどと合体することができます。統合アプリの座標系に合わせて、自動的に位置合わせが行われるので、簡単です。
つまり、3D関係の様々なデータを、自由な組み合わせで
“公共座標マッシュアップ”
してくれる画期的なクラウドサービスなのです。
この3Dデータに連動して、4D工程表や朱書き、画面同期などの機能が使えます。
これらの機能をフルに使うと、クラウド上に現場を3Dモデルや点群で再現し、さらに「位置合わせツール」を使って建機の3Dモデルを配置して施工計画を行うこともできます。
シミュレーションした建機の動きを記録しておくと、現場で実際に作業するときも、建機の配置やアームの動かし方などを再現するのに使えそうですね。
地図などの作成に欠かせない公共座標系ですが、BIM/CIMや点群データの活用が普及した今、別々に作られた3Dデータを重ね合わせるために、新たな価値を持ち始めました。
例えば、道路を掘り返して水道管やガス管などを施工したとき、その点群データを公共座標系で記録しておくと、地下の点群データとして蓄積していけます。
後で別の工事を行うときに、その点群データと地図データやBIM/CIMデータと合体させてみると、どこに埋設管があるのかをピンポイントで知ることができ、おなじみの「試掘」の手間が大幅に削減できることになります。
この公共座標によるマッシュアップ機能は、社会インフラの“デジタルツイン化”を実現するのに有効なツールであり、建設業界をまたいだ生産性向上に大きな力を発揮しそうです。