国交省が「i-Construction 2.0」を発表! 2040年度までに3割省人化、生産性1.5倍を目指す
2024年4月17日

管理人のイエイリです。

2016年度から国土交通省が推進している「i-Construction」施策の目標は、「建設現場の生産性を、2025年までに20%向上」が当初の目標でした。

i-Constructionは予想以上の成果を上げ、2022年度にはICT(情報通信技術)活用工事は国交省直轄工事のうち実に87%を占めるまでになり、その生産性向上比率は21%と、既に目標を前倒しで実現しています。

i-Constructionの成果。2022年度でICT導入工事では約21%の生産性向上を実現した(以下の資料:国土交通省)

i-Constructionの成果。2022年度でICT導入工事では約21%の生産性向上を実現した(以下の資料:国土交通省)

そこで国交省は2024年4月16日、2040年度に向けてさらにパワーアップした「i-Construction 2.0」を策定し、発表しました。

その目標は、2023年度比で2040年度までに、

ナ、ナ、ナ、ナント、

少なくとも3割の省人化

を実現し、生産性を1.5倍まで向上させるというのです。(国土交通省のプレスリリースはこちら

「i-Construction 2.0」が目指す目標イメージ

「i-Construction 2.0」が目指す目標イメージ

今回、目標に「省人化」を大きく打ち出した理由は、15歳から65歳未満までの「生産年齢人口」が、2020年度には約7509万人だったものが、2040年度は約6213万人と約2割も減少するからです。

生産年齢人口は、2040年度までにさらに2割減少する

生産年齢人口は、2040年度までにさらに2割減少する

この労働力減少を埋めるために、建設現場のオートメーション化を積極的に進めて省人化3割を実現し、生産年齢人口が減っても現在と同等以上の生産性をキープするのが、目標設定の根底にあります。

建設現場のオートメーション化で省人化3割を目指し、生産年齢人口の減少に対応するイメージ

建設現場のオートメーション化で省人化3割を目指し、生産年齢人口の減少に対応するイメージ

建設現場のオートメーション化は、(1)施工のオートメーション化、(2)データ連携のオートメーション化、(3)施工管理のオートメーション化と、3つの分野で進めていきます。

i-Construction 2.0を支える3つのオートメーション化

i-Construction 2.0を支える3つのオートメーション化

(1)施工のオートメーション化には、安全を確保しながら無人建機が思う存分、稼働できる環境を整える必要があります。そこで2024年度は、実現場の中に「無人エリア」の安全ルールを適用した試行工事を行うとともに、施工管理要領の策定に向けた検討や検証を行います。

また、土木研究所では自動施工や遠隔施工の技術開発を行えるオープンな研究開発用プラットフォームとして、自律施工技術基盤「OPERA」(Open Platform for Earthwork with Robotics and Autonomy)を整備しており、2024年度は異なるメーカーの建設機械を同じプログラムで使える「共通制御信号」を開発する共同研究を行います。

実現場内に無人エリアを設け、自動施工を行うイメージ

実現場内に無人エリアを設け、自動施工を行うイメージ

自律施工技術基盤「OPERA」の開発も進めていく

自律施工技術基盤「OPERA」の開発も進めていく

(2)データ連携のオートメーション化の中軸となるのは、2023年度から原則適用が始まった3Dモデルをベースとした「BIM/CIM」の本格的な活用です。

現在は2Dで設計した後に3Dモデルを作る場合も多いですが、今後は3Dモデルをベースにして構造物の形状決定や数量算出、ICT建機、デジタルツインによる施工計画、工場製作などでの活用を進めます。

将来的には、2D図面は必要に応じて3Dモデルから切り出すことで、省人化を図ります。

3Dモデルをベースとして業務を行うイメージ

3Dモデルをベースとして業務を行うイメージ

このほか国交省は、時間外労働に上限が設けられた「2024年問題」に対応するため、

工事書類の業務削減

に向けた5つの支援メニューを2024年4月から実施します。現場技術者にとっては“朗報”ですね。

工事関係書類の業務削減に向けた5つの支援メニュー

工事関係書類の業務削減に向けた5つの支援メニュー

最後の(3)施工管理のオートメーション化では、発注者による現場立会検査をリモート化するため 「遠隔臨場による工事検査に関する実施要領(案)」と「同監督検査実施要領(案)」を2024年3月に策定し、2024年度から原則すべての直轄土木工事の検査で適用します。

さらにデジタルデータによる配筋検査の省力化や、河川道路管理用光ファイバーを活用した100Gbpsの高速・大容量回線の整備、ロボットによる遠隔施設の設備点検、プレキャスト部材の活用促進などが挙げられています。

施工管理のオートメーション化イメージ

施工管理のオートメーション化イメージ

詳しい内容は、「i-Construction 2.0~建設現場のオートメーション化~」(2024年4月、国土交通省)をご覧ください。

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