管理人のイエイリです。
日本の道路の老朽化が進む中、道路舗装のひび割れや穴などを、車両に搭載したカメラの映像とAI(人工知能)で自動判定する技術は、これまで様々なものが開発されています。
NEXCO中日本の現地法人、NEXCO Highway Solutions of America Inc. – A Subsidiary of NEXCO-Central(本社:米国テキサス州アービング)も、市販のアクションカメラで撮影した画像を、AIで処理して舗装の健全度を5段階評価し、GIS(地理情報システム)上に整理する技術「Smart Pavement Management」を開発しました。

カメラ映像をAIで処理し、舗装の健全度を判定してGIS上で提供する「Smart Pavement Management」(以下の資料、写真:NEXCO Highway Solutions of America Inc.)
これは、米国の先進的な技術を、日本の道路管理に生かすために、現地で研究開発しているのかと思いきや、
ナ、ナ、ナ、ナント、
米国での事業展開
のために、開発してきた技術なのです。(NEXCO中日本のプレスリリースはこちら)
同社は道路管理者としての知見と、米国での市場調査結果をもとに、この舗装健全度評価技術を開発してきました。
わかりやすく、低コストで信頼性の高い調査・評価を行い、細かいクラックなどを発見するとともに、同社独自の「5段階評価」によって、調査結果をGIS上で色分け表示するとともに、補修方法も併せて提案します。
これにより、維持管理計画の立案や意思決定を効率化するとともに、迅速に補修を行えます。
同社はこの「Smart Pavement Management」の提供を開始したところ、州内の
3つの市から業務を受注
することに成功しました。
さらに他の市からも引き合いを受けているとのことです。
ICT(情報通信技術)を使った日本の道路管理技術が、本場、米国に進出し始めたのは、喜ばしいことです。
日本でも様々なi-Construction関係の建設や維持管理技術が開発されていますが、これらの海外展開も期待したいですね。
【お知らせ】
2021年の建設ITブログは今回で終わりです。2022年は1月5日から再開します。