管理人のイエイリです。
パナソニックの子会社、Shiftall(シフトール。本社:東京都中央区)はVR(バーチャルリアリティー)ヘッドセット「MeganeX」などの新製品を発表しました。
VRヘッドセット「MeganeX」は、その名のようにメガネ型をしており、スピーカーを内蔵した折りたたみタイプです。
ディスプレーは1.3インチですが、リフレッシュレート120Hzで駆動する5.2K(2,560×2,560 x2)/10bit HDRの高解像度で、世界最高水準の映像を体験できます。プロセッサーにはQualcomm Snapdragon XR1を使用しています。
また、頭の前後・左右・上下の移動と傾きに、6DoF(自由度)で対応し、SteamVR対応の様々なVRアプリケーションを楽しめます。
こうした高性能にもかかわらず、重量はわずか約250gと超軽量です。その理由は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
メタバースに対応
し、長時間の着用を前提としているからなのです。(Shiftallのプレスリリースはこちら)
「メタバース」とは、バーチャル(仮想)の空間内で、あたかも現実世界にいるように他の人とコミュニケーションがとれる環境のことです。建築・土木分野でも「移動のムダ削減」や「実寸大での検討」などを可能にするものとして、急速に注目が集まっています。
メタバースでの業務が本格化すると、VRヘッドセットやマイクなどを身につけ、周囲の人にも気兼ねなく話ができる環境が必要になります。
ヘビーユーザーになると、その時間は年間2000時間以上にも及ぶとも言われていますので、できるだけ「軽い」ことが求められますからね。
同社では、MeganeX以外に、メタバース用マイク「mutalk」やウェアラブルデバイス「Pebble Feel」も、同時に発表しました。
「mutalk」は音漏れ防止機能付きのBluetoothマイクです。メタバースの世界に没入してしまうと、ついつい大声になってしまい、周囲から騒音クレームが起こりがちです。
そこでマイク全体を“防音カバー”で覆うことで、静かなオフィスやカフェなどのオープンスベースでもオンライン会議が行えるようにしました。ストラップを外せば、話したいときだけ口に当てて話すという使い方も可能です。
そして、ウェアラブルデバイス「Pebble Feel」はBluetoothで制御し、専用シャツと組み合わせて着用します。
いったい、どんな機能を持っているのかというと、
寒さ、暑さを体感
するデバイスなのです。
小石(Pebble)のような手のひらサイズのデバイスには、電流によって冷えたり、温まったりする高性能の「ペルチェ素子」が搭載されており、
これを首元に取り付けると、VR空間内での状況に合わせて、で寒さや暑さを瞬時に体感できます。通常時にパーソナル・エアコンとして使うこともできます。
気になるお値段ですが、「MeganeX」は2022年春に10万円未満、「mutalk」は2022年夏に2万円前後、「Pebble Feel」は2022年春に2万円前後で、それぞれ発売される予定です。
Shiftallでは既に、腰や足の動きをモーショントラッキングするデバイス「HARITORA」(税込み2万7900円)も発売しています。
こうした製品で、自分の視線や声だけでなく、体の動きをメタバース空間との間でリアルに送受信できるようになると、ますますメタバースはリアルになってきますね。
テレワークが難しかった建築・土木関係の設計や施工管理なども、これらのシステムで大きく変わっていきそうです。