管理人のイエイリです。
クレーンやバックホーなど、建設機械の操縦をマスターするためには、これまで広い場所で指導員とともに実際の建機を何日も動かして練習する必要がありました。
しかし、これからは自宅やオフィスにいながら、建機の練習が行える時代になりそうです。
バーチャルリアリティー(VR)コンテンツの開発を手掛けるシンフォニア(本社:東京都府中市)は、古河ユニック(本社:東京都千代田区)と協業を開始し、小型移動式クレーンの操縦を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
VRでトレーニング
できる「小型移動式クレーンVR訓練システム」を共同開発し、2024年6月に完成させたのです。(シンフォニアのプレスリリースはこちら)
このシステムは、古河ユニックのクレーンリモコン「液晶ラジコンJOY」とその3Dモデル、古河ユニック製小型移動式クレーンの3Dモデルを使って、VR内で実物さながらのトレーニングを行えるものです。
実際の「液晶ラジコンJOY」も使えるので、リアルな手ごたえで操作感覚を学べます。
システムの開発では、「液晶ラジコンJOY」VR内での操作感が実機と異ならないかなどを繰り返しテストしたほか、古河ユニック佐倉工場での実機操作体験会の開催など、古河ユニックの協力を得ました。
VR内で動作する小型移動式クレーンは、実物のCADデータを元に忠実に再現し、ラジコンのJOYスティックの操作により実機同様に動作します。
VR内の定格荷重も、
ブームの位置や伸縮状態
により、変化するようプログラムに実装しました。
定格荷重を超過したり、巻過ぎ状態になったりしたときには、VR内ラジコンの液晶パネルの表示や、実機クレーンの警告音声で警告します。
練習用のVRコンテンツでは、「液晶ラジコンJOY」を操作したことがない人も、1から操作を学べるようになっています。ひと通りVRで操作を学んだ後は、練習モードとして「練習問題」と「自由練習」が用意されています。
シンフォニアでは、このシステムを「訓練版」としてセット発売しており、VR機器やVR用ノートパソコン、そして実物の「液晶ラジコンJOY」のコントローラーなどが含まれています。
古河ユニックとシンフォニアは、今回の協業を通して、小型クレーンのVRによる操縦トレーニングを社会に浸透させていくほか、入社説明会などでのVRによる操縦体験、そしてVR訓練システムの業界への定着を目指しています。
そのうち、様々な建機の“VR教習所”が街なかのビルなどに見られるようになりそうですね。