管理人のイエイリです。
数十年で「造っては壊し」の文化が続いてきた日本で、中古住宅の流通市場を育てていくためには、定期的に点検や補修を行い、住宅の品質を維持し続けていくことが求められます。
しかし、点検の中でも目視による外壁クラック調査は、手間ひまがかかり、検査員の負担になっていました。
そこで東急リバブル、ジャパンホームシールド、Ristは、中古住宅の外壁クラックを自動的に診断するシステムを共同開発し、特許を取得しました。
その診断に使うのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
スマホとAIクラウド
なのです。(東急リバブルのプレスリリースはこちら)
このシステムによる外壁診断は、スマートフォンの専用アプリで外壁のクラックを写真撮影し、クラウドに送ります。
クラウド上では、ディープラーニング技術を実装したAI(人工知能)アプリが動いており、画像解析を行ってクラック部分だけを一定の精度で検知・抽出し、その最大幅を計測します。
このシステムを使うことにより、既存住宅を売買するときの瑕疵保険の適合判断基準の一つである基礎部分のクラック(幅0.5mm以上)を、より精密に短時間で検知できます。
その結果、検査業務が楽になり、と検査員の負担軽減が期待できます。
このシステムは、2021年秋に完成し、ジャパンホームシールドが建物検査で試験導入した結果、性能面では、問題ない精度であることが確認されました。
現在、外部有識者の助言や、試験ユーザーの要望に基づいて、機能向上や改良を行っています。
そして2023年春には、
外部提供を開始
し、建物検査会社やハウスメーカー、フォーム会社などが行う建物検査への利用拡大を図っていくます。
おなじみのスマホと”買って使えるAI”で、クラック検査が簡単に行えるようになると、膨大なストックが存在する中古住宅の品質の見える化が進み、売買の取り引きにも好影響を与えそうですね。