管理人のイエイリです。
三井金属資源開発(本社:東京都品川区。以下、MINDECO)は、2023年4月、群馬県の山間部で地熱調査のための取水設備を設置しました。
現場は標高1400mの山中で、取水設備には、ポリエチレン管や水中ポンプ、地中埋設管、分電盤、単管パイプなど、総重量7.1トンの資材が使われました。
山間部の現場だけに、クルマで簡単にアクセスできる場所ではないので、これまでなら人間が資材を背負って歩く「歩荷(ぼっか)」という方法で、これらの資材を運搬する必要がありました。
ところが、この現場では、
ナ、ナ、ナ、ナント、
大型ドローンのピストン輸送
で、これらの資材を搬入したのです。(クリーク・アンド・リバーのプレスリリースはこちら)
資材の搬入に協力したのは、クリーク・アンド・リバー(本社:東京都港区)です。
4月5日から10日にかけて、最大積載量55kgの大型ドローンを、220~830mの距離を延べ3日半、195フライト飛行させて、これらの資材を現場に搬入しました。
作業はドローンパイロット2人と補助1人、監視員1人が担当しました。
最大830mの距離でこれらの資材を輸送するため、MINDECOではもともと、
100人を超す人員
または、実機のヘリコプターやモノレールを敷設しての作業も計画していたとのことです。
しかし、ヘリコプターは高額なうえ、作業場所近くに荷物を下ろすことができず、広範囲な樹木の伐採も必要でした。
また、モノレールは事前の環境調査や造成工事に時間がかかり、全体のスケジュールに影響が出ることが予想されました。
そこで、大型ドローンを使ったところ、工期やコストを削減できただけでなく、作業員の安全確保や環境保全にも効果がありました。
クリーク・アンド・リバーは2018年にドローン事業をスタートさせ、山間部での送電線や基地局、ダム、法面工事など車両が入りにくく、歩荷も難しい現場で大型ドローンによる重量物の運搬実績を多数、積み重ねてきました。
大型ドローンは、人手不足に悩む建設業で、“空飛ぶクレーン”、“空飛ぶ軽トラ”として、今後、ますます普及していきそうですね。