管理人のイエイリです。
工事現場でコンクリートの打設作業や吹き付け作業が行われるとき、コンクリートミキサー車では生コンを荷下ろしするレバー操作員が付きっきりになります。
生コンの使用量に応じて、適切な量を供給するため、こまめにレバーをオン・オフする必要があるからです。
山岳トンネルでは粉じんや排ガスにさらされ、ダムなどの屋外現場では暑さや寒さに耐えながら、レバー操作を続けるのは過酷な作業と言っても過言ではありません。
人手不足の中、この作業をなんとかできないかと考えた大成建設とアクティオ(本社:東京都中央区)は、コンクリートポンプ車から、
ナ、ナ、ナ、ナント、
生コン供給を自動化
する装置「T-コンサプライヤー」を共同開発したのです。(アクティオのプレスリリースはこちら)
この装置は、現場での生コン使用量に応じて、ミキサー車のドラム回転数を自動制御し、適切な量の生コンを荷下ろしするものです。
装置は生コンを受け取るホッパー側と、ミキサー車側に分かれています。
ホッパー側では、ホッパー内の生コン量をセンサーによって検出し、その量に応じて判断装置がミキサー車の適切なドラム回転数を算出。その情報をミキサーに無線送信します。同時に3色灯でホッパー内の生コン量を表示します。
ミキサー車側では、ホッパー側から送信されたドラム回転数を受診し、ドラム回転数を自動制御します。
この装置は汎用性が高いため、うれしいことに
既存ミキサー車に後付け
することができます。
また、ミキサー車の運転手はレバー操作を行う必要がないので、生コン供給操作の未経験者でも、現場に生コンを配送できます。ミキサー車運転の敷居が低くなることで、ドライバーも確保しやすくなりそうですね。
大成建設とアクティオは、この技術を様々な現場での生コン打設作業に適用し、省人化を進めていくほか、山岳トンネル切羽の吹き付けコンクリート作業の自動化にも活用を目指すとのことです。
「T-コンサプライヤー」は外観こそ目立ちませんが、1人前の仕事をする建設ロボットとして、人手不足に悩む各地の現場を救ってくれそうですね。