竹中工務店が万博パビリオンを3Dプリンターで製作! “世界最大の生分解建築”としてギネス記録にも認定
2024年11月26日

管理人のイエイリです。

大阪・夢洲にある2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)の会場で、このほど来場者の休憩用に使われる「森になる建築」の構造体2棟が完成しました。

「森になる建築」の完成予想図(以下の資料、写真:竹中工務店)

「森になる建築」の完成予想図(以下の資料、写真:竹中工務店)

大阪・関西万博の会場に完成した構造体部分

大阪・関西万博の会場に完成した構造体部分

このパビリオンは「大地の広場」で建設中ですが、その躯体は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

3Dプリンターで現場造形

されたものなのです。(竹中工務店のプレスリリースはこちら

2台の3Dプリンターによって造形中の構造体

2台の3Dプリンターによって造形中の構造体

「森になる建築」の施工にかかわった企業連合

「森になる建築」の施工にかかわった企業連合

このパビリオンの建設を担当するのは、竹中工務店を代表企業とし、協賛企業4社、協力企業5社からなる企業連合です。

パビリオンの直径はそれぞれ直径4.65m、高さ2.95mです。造形材料にはダイセルのバイオマスプラスチック「CAFBLO」を使用しました。

造形中の躯体断面はトラス構造となっている

造形中の躯体断面はトラス構造となっている

大きな躯体を3Dプリンターが旋回しながら材料を積み上げているため、造形部分はヒーターで加熱しているようだ

大きな躯体を3Dプリンターが旋回しながら材料を積み上げているため、造形部分はヒーターで加熱しているようだ

3Dプリンターでの造形に使用した「CAFBLO」のペレット

3Dプリンターでの造形に使用した「CAFBLO」のペレット

造形に使用した「CAFBLO」は、木材を原料とした酢酸セルロース樹脂で、生分解性があるため、会期が終わった後は、

分解して土に還る

ため、文字通り「森になる建築」というわけです。

3Dプリント完了後、躯体内部を見上げる技術者

3Dプリント完了後、躯体内部を見上げる技術者

また、この建物は2024年10月25日付けで「最大の生分解性の3Dプリント建築(一体造形)」(Largest 3D-Printed biodegradable
building (monolithic))として、ギネス世界記録に認定されました。

今後は、伝統工芸の職人が作った和紙と、植物の種をすきこんだ和紙「シーズペーパー」、福祉施設でつくられた和紙を組み合わせて、構造体に張る外装工事や、周囲の緑化工事を進め、2025年4月の完成を目指すとのことです。

関西・大阪万博が開幕したら、立ち寄って休憩もそこそこに、詳しく内外を見てみたいパビリオンですね。

関西・大阪万博が開幕したら、立ち寄って休憩もそこそこに、詳しく内外を見てみたいパビリオンですね。

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