2Dの土木図面をAIとOCRで解読、3D化してチェック! Malmeの「CiviLink」がもたらす図面照査DX
2025年1月24日

管理人のイエイリです。

土木現場で働く施工管理者にとって、設計図面のチェックは大変な作業です。各部材の寸法はもちろん、図面間の整合性や干渉箇所の有無など、膨大な項目をもれなくチェックする必要があります。

また、確認の完了部分や、図面の修正部分なども記録に残しておく必要がありますが、現場での作業に立ち会ったり会議に出たりする間に、あいまいになってしまいがちです。

図面チェックにまつわる現場のお困りごとを解消しようと、Malme(本社:東京都千代田区)はクラウド型図面照査プラットフォーム「CiviLink」を開発し、このほどプロトタイプをリリースしました。

図面照査プラットフォーム「CiviLink」の画面(以下の資料:Malme)

図面照査プラットフォーム「CiviLink」の画面(以下の資料:Malme)

リリース段階で実装されるのは、図面チェックや修正過程の重要な履歴情報を、

ナ、ナ、ナ、ナント、

システム上で一覧管理

する機能なのです。(Malmeのプレスリリースはこちら

CiviLinkで図面チェックや修正の過程を記録する画面。照査関連の作業や課題を「チケット」という単位で管理する

CiviLinkで図面チェックや修正の過程を記録する画面。照査関連の作業や課題を「チケット」という単位で管理する

図面のチェックや修正業務で、「誰が、いつ、どのような根拠で、何を決定し、確認したのか」などの履歴をシステム上で記録し、確認すべき作業や課題などをプロジェクト管理で使われる「チケット」という単位でまとめます。

そしてチケットごとに関係者間でチャットで共有したり、設計変更の根拠となるファイルをひもづけたりすることができます。

図面のチェック漏れを防げるほか、図面の修正のたびに関係者が集まる手間ひまが省けますね。

そして楽しみなのは、今後の機能拡張です。

これまでの図面チェックは、人間の目で情報を読み取り、チェックするという人間頼りの作業でしたが、今後、AI(人工知能)とOCR(光学文字認識技術)で図面情報を抽出し、照査作業を自動化または半自動化する機能も実装されます。

図面の各要素を人間がひと手間ひと手間かけて、チェックしていく作業が、AIとOCRでオートメーション化されるというわけですね。

AIとOCRで図面を読み取り、照査作業を自動または半自動で行うイメージ

AIとOCRで図面を読み取り、照査作業を自動または半自動で行うイメージ

さらに面白い追加機能として、2D図面上の各要素を組み立てて、

3Dモデルに変換

して整合性をチェックする機能も実装予定です。

2D図面の各要素を組み立てて3Dモデル化し、整合性をチェックする機能。画面は技術検証中のもの

2D図面の各要素を組み立てて3Dモデル化し、整合性をチェックする機能。画面は技術検証中のもの

3Dモデルは2D図面と連携するので、構造物の断面の一部が飛び出しているなどの異常を3Dモデルで見つけると、該当する2D図面を参照、チェックできるというイメージでしょうか。

「ChatGPT」など生成AIが急速に進化したお陰で、文章の校正作業は格段に楽になりました。その流れが、図面のチェックにも広がり、“図面照査DX”が始まろうとしています。

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