管理人のイエイリです。
鹿島は建設機械の自動運転をベースにした自動化施工システム「A4CSEL」(クワッドアクセル)を開発し、2015年からダムや河川、造成などの現場に導入し、実績と成果を積み重ねてきました。
その結果、施工のオートメーション化は進み、秋田県東成瀬村で同社が施工した成瀬ダム堤体打設工事では、堤体材料の製造から現場への運搬・荷降ろし、そして締め固め作業までを完全自動化し、「現場の工場化」を実現したほどです。(2023年10月17日の当ブログ参照)
いわば鹿島が手塩にかけて育ててきた“門外不出の技術”ですが、
ナ、ナ、ナ、ナント、
他社の3現場に提供
を始めたのです。(鹿島のプレスリリースはこちら)
鹿島がA4CSELを提供した3つの現場●
鹿島がA4SCELのシステムを他社と連携し、試行を始めたのは、日本国土開発と国土開発工業が宮城県松島町で施工する土地区画整理事業など3つの現場です。
A4CSELは「施工マネジメントシステム」と「自律自動運転システム」の2つの要素で構成されています。前者の施工マネジメントシステムはモジュール化されているため、各社の現場特性に合わせて使えます。
そのため自動振動ローラーによる転圧といった単一機種での作業から、自動ブルドーザーや自動ダンプトラックなど複数機種を組み合わせた連携操作まで、
目的に合った自動化建機
の導入が行えます。
建設業界では人手不足や生産性の低さ、労働災害の多さが共通の課題となっています。A4CSELは当初、他社と差別化するための高度な技術という感じでしたが、今後は業界共通の課題を解決するための「オートメーション化」を実現する協調領域の技術になっていくのかもしれませんね。
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