管理人のイエイリです。
VRやインターネットの進化に合わせて、スポーツ界ではメジャーリーグやオリンピックなどとともに、オンラインゲームで記録を競う「eスポーツ」が盛り上がりを見せています。
2023年には「オリンピックeスポーツシリーズ」が開催され、野球やテニスからサイクリング、カーレースなど10種類の競技が行われました。
その流れは、人手不足に悩む建設業界にも「フォローの風」を吹かせ始めました。
eスポーツ人材を育てるKONAMI eスポーツ学院(所在地:東京都中央区。以下、eスポーツ学院)は、運輸デジタルビジネス協議会(所在地:東京都港区)と、産学連携に関する協定を締結し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
建機の遠隔オペレーター
となる人材育成に乗り出したのです。(コナミデジタルエンタテインメントのプレスリリースはこちら)
eスポーツ学院はコナミデジタルエンタテインメント(本社:東京都中央区)が運営し、eスポーツの学びをメインとしながら、通信制高校の第一学院高等学校の卒業も目指す「eスポーツコース」を設けています。
両者は今回の連携により、建設業界のオートメーション化の意義と課題についての特別講義を行うほか、建機の遠隔操作システムの体験や、eスポーツプレーヤーの視点でフィードバックを受けて遠隔操作方法の研究開発を行います。
そして、将来的には卒業生の進路の一つとして、建機の遠隔オペレーターとして建設業界への就職も視野に入れています。
eスポーツと建機の遠隔操作にどのような関係があるのか、不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
TDBCは建設機械の遠隔操作を担う新しい人材を創出しようと、実物の建機と遠隔操作システムを使った「e建機チャレンジ大会」を2022年から開催しています。
この大会には現場で作業を行っているプロのオペレーターのほか、建機操作の経験がほとんどない学生やプロゲーマーも参加していますが、意外にも
ゲーマーがプロに勝つ
場合が多いのです。(TDBCのプレスリリースはこちら)

2024年に行われたe建機チャレンジ大会の様子。東京・六本木の会場から約50km離れた千葉市内の現場にある油圧ショベルとキャリアダンプで、移動、掘削・積み込み、荷下ろしの総合タイムを競った(2点の写真:TDBC)
eスポーツ界では、プロゲーマーとして活躍する人もいますが、収入面では不安定な場合もあります。
日ごろは建設現場の遠隔オペレーターとして仕事に従事し、大会があるときには参加するといった建設業の働き方改革にも新たな道が開けそうですね。