管理人のイエイリです。
テラドローン(Terra Drone。本社:東京都渋谷区)と言えば、社名からも想像できるように、ドローン(無人機)分野で急成長を続け、世界有数の企業になっています。2024年11月には東京証券取引所グロース市場にも上場を果たしました。
同社はこのほど、ドローンとはかなり異なる新分野への進出を本格的に始めました。
その新分野とは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
配筋BIMの自動化
なのです。(テラドローンのプレスリリースはこちら)
大林組、建設技術研究所、八千代エンジニヤリングの3社は、パラメーターから鉄筋コンクリート構造に使われる配筋のBIM/CIMモデルを自動作成するツールの研究開発プロジェクトを進めてきました。
テラドローンはこのほど、この研究開発に加わり、配筋BIM/CIMモデルと2次元図面を連動させて、自動生成・修正する追加機能の開発に着手したのです。
その背景には、2次元配筋図を作成するうえで、現在も残る手作業にあります。BIM/CIMモデルは自動作成できても、2次元配筋図は別途手作業で作成する必要があったのです。そのため設計変更の際は、両方を別々に直す必要がありました。
そこでテラドローンは、BIM/CIM配筋モデルと2次元配筋図を連動させて同時に作成し、修正も相互に反映できるようにしてミスや手戻りをなくします。
また、BIM/CIMモデルから鉄筋数量表と鉄筋加工図を自動作成し、作業の大幅削減を目指します。
ドローン分野で実績のあるテラドローンですが、これまでもドローンによる3次元測量の知見を生かして、BIM/CIMデータの作成サービスを行ってきたことが、今回の研究開発にも生かされているようです。
この技術を生かして、同社はBIM/CIM配筋モデルと2次元図面を連動させる自社開発のAutoCAD用
アドオンツールを発売
しました。(テラドローンのプレスリリースはこちら)
AutoCADおよび互換ソフト上で動作するもので、BIM/CIM配筋モデルの自動作成や修正の相互反映、鉄筋表や加工図の自動作成などの機能があります。
ドローン事業で成長してきたテラドローンが、まさかBIM/CIM分野に参入するとは、思いもしませんでしたが、常識にとらわれない意外性こそが、同社のイノベーションを支える原動力になっているのかもしれませんね。