PLATEAUとBIM/CIMが広域連携! KOLC+が“10km四方の壁”を突破
2026年3月24日

管理人のイエイリです。

BIM/CIMモデルや点群はだいぶ現場で使われるようになってきましたが、広い範囲の地形や周辺の街並みまで含めて見ようとすると、とたんに扱いが難しくなります。

特に道路やダムのような広域案件では、施工箇所だけでなく、その周辺まで見渡しながら検討したい場面が少なくありません。

しかし、都市モデルがあっても現場データと並べにくく、航空写真やオルソ画像があっても別々に見ることになりがちです。

そんなモヤモヤを感じていた設計者や施工者に朗報です。

現場を3Dでデジタルツイン化するBIM/CIMクラウド「KOLC+(コルクプラス)」が、

ナ、ナ、ナ、ナント、

PLATEAUと連携

できるようになったのです。(コルクのプレスリリースはこちら

PLATEAUの建物・道路モデルを広域地形に統合(データ出典:国土地理院/PLATEAU。以下の資料:コルク)

PLATEAUの建物・道路モデルを広域地形に統合(データ出典:国土地理院/PLATEAU。以下の資料:コルク)

KOLC+「統合アプリ」で東京湾周辺の広域地形を表示した様子(データ出典:国土地理院)

KOLC+「統合アプリ」で東京湾周辺の広域地形を表示した様子(データ出典:国土地理院)

KOLC+の開発元であるコルク(本社:東京都豊島区)が、PLATEAUの「CityGML」をOBJ形式に変換し、テクスチャー付きの3D都市モデルを広域地形とともに統合できるように機能を追加したのです。

これは建設実務者にとって、かなり見逃せない一歩です。PLATEAUは以前から注目されていましたが、こうして施工管理で使われる現場側のデータ基盤に入ってくると、一気に使い道が具体的になります。

今回のアップデートでは、従来は主に10km四方程度までを想定していた3D地形生成を見直し、東京23区全域のような広域地形をシームレスに表示・統合できるようにしました。

ズーム操作に連動して表示範囲と解像度が自動で切り替わり、広域ではデータ負荷を抑え、現場付近へ寄ると詳細な地形が出てくるといった具合に、全体俯瞰と現場周辺の詳細確認を行き来しながら見られます。

現場の詳細から周辺の市街地までスムーズに見られる(データ出典:国土地理院/PLATEAU)

広域表示時は平面で描画し、カメラを近づけると3D化する仕組みも採用し、クラウド上での描画レスポンスも最適化したとのことです。

広域案件で「全体は見たい、でも細部も見たい」という、実務上の要求に、正面から応えた感じですね

今回、面白いのは、PLATEAU対応だけで終わっていないことです。

Google Mapsの有償API

とも連携し、高解像度な最新のGoogle 航空写真をワンクリックで広域地形に重ねられるようにしました。

高解像度の地図用テクスチャー「GeoTIFF」も、現場に置かれた三角コーンを識別できるレベルまで解像度を改善したとのことです。

「GeoTIFF」の解像度の新旧比較。小さな三角コーンもくっきり見えるようになった(データ出典:G空間情報センター)

「GeoTIFF」の解像度の新旧比較。小さな三角コーンもくっきり見えるようになった(データ出典:G空間情報センター)

つまり、PLATEAUの都市モデル、広域地形、航空写真、オルソ画像を、同じ土俵で軽快に行き来できる土台が整ってきたわけですね。

現場の施工計画や設計段階の検討では、BIM/CIMモデルだけでは足りない場面があります。現況の写真や周辺の都市と、設計データがつながって初めて、判断材料として使いやすくなります。

PLATEAUは、標準化や公開の継続、対象都市の拡大などを通じて、ようやく建設実務にも使いやすくなってきた印象です。

今回のKOLC+の対応は、まさにその流れを受け止めたものと言っていいでしょう。PLATEAUは「見て面白いデータ」から「仕事で使うデータ」へ、また一歩近づきました。

KOLC+はアップデート後も、料金は月額5万円(税別、100GB、100ユーザー、統合アプリ2現場分、初期費用なし)とのことで、試してみるハードルも比較的低そうです。

こうした受け皿が育ってくると、建設DXはもっと現場寄りになります。これは、なかなか楽しみな進化ではないでしょうか。

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