管理人のイエイリです。
住宅を扱う建築設計者の間では、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)や3D設計ソフトの活用は当たり前になりつつありますが、施主の要望から設計プランを作る営業担当者にとって3Dソフトはまだまだ敷居が高い面もあるようです。
そこで大塚商会とマリエッタ(本社:東京都台東区)は、CADソフトを使った経験がない営業担当者でも、本格的な間取り図や住宅の3Dモデルを作り、プランやプレゼンテーション資料を簡単に作成できる3Dプレゼンツール「SmartHousePlanner」を開発しました。
といっても、特別なソフトをインストールする必要はありません。インターネットにつながるWindowsやMacのパソコン、iPad、Android版タブレットさえあれば
ナ、ナ、ナ、ナント、
WEBブラウザーだけ
で使えるのです。
そのため、入力も非常に簡単になっています。間取り図を描くときは部屋を四角で囲み、階段や建具、設備などのパーツをドラッグして配置します。
また、建具などの細かい部分は、自動的に配置してくれます。階段の上り/下りの方向などは、回転や反転、伸縮などを自動的に行って正しく入力してくれるという親切さです。
そして、間取りが完成したら「モダン」、「北欧」、「ブリティッシュ」など建物スタイルから、気に入ったテイストのものを選ぶと、自動的に屋根や外装のデザインを付けて3Dモデルが完成します。
さらに驚くべきことは、ウオークスルーやCGによるプレゼンだけでなく、鳥かごによる
簡易斜線チェック
や寸法チェックまで行えるのです。
デザインや斜線などの問題をクリアした後は、数量の拾い出しを自動的に行えるので、お施主さんの気持ちが変わらないうちに、スピーディーに見積書を作成・提出できます。
気になるお値段ですが、初期費用が5万円(税別)、月額費用が1ユーザー当たり5000円(同)で2018年1月からサービスを開始します。
それまでは、大塚商会のウェブサイトから申し込むと、90日間無料お試しができますので、気になる人はどうぞ。
住宅業界では、コンピュータシステム研究所も先日、土地活用事業化支援システム「ROOK2(ルーク2) 」を発売しており、こちらもかなりの自動設計を行えるようになっています。
どちらのシステムも、建物スタイルを選んでデザイン作業をある程度自動化する点が共通しています。オフィスビルやビジネスホテルなどを、BIMで自動設計するシステム開発の参考になるかもしれませんね。