管理人のイエイリです。
CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)やGIS(地理情報システム)などで、広範囲の地上の写真がほしいときには、衛星写真を使う手があります。
衛星写真は静止画像だけと、なんとなく思い込みがちですが、日本スペースイメージングは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
宇宙からの動画撮影
サービスを6月2日に開始したのです。
米国シリコンバレーにあるSkybox Imaging社の「SkySat-1」という衛星を使った撮影サービスで、同衛星には商用観測衛星として世界初の動画撮影機能が搭載されています。
宇宙から撮影した動画って、どんな用途に使うのでしょうか。私も最初は見当もつきませんでした。
そこで、Skybox Imaging社が同衛星から撮影した様々なサンプル動画を集め、公開している「SKYSAT-1 GALLERY」という特設コーナーを見たところ、宇宙からの動画ならではの情報があることに気が付きました。
例えば、巨大な鉱山を走行するダンプカーの動きや、網目のような街路を走行する無数の車と、その上を飛び交う飛行機の動き、海岸に打ち寄せる波の動きなど、地上で起こっている動きを丸ごと記録できるのです。
ドバイにある世界一の超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」の周辺を走るクルマと飛び去る飛行機(動画:Skybox Imaging)
巨大な鉱山を走行するダンプ(動画:Skybox Imaging)
衛星直下の分解能は1.1mと高く、乗用車程度の大きさの物体を認識できます。1回あたりの撮影で90秒間記録します。
また、SkySat-1には直下の分解能が85cmの高解像度の静止画を撮影する機能があるので、駐車場の使用状況やイベントの記念撮影などに使えます。
同じ場所を何回か撮影すれば、流氷の動きなどをパラパラ漫画のように記録することもできます。
気になる撮影料金ですが、日本スペースイメージングは30秒の動画撮影を、
50万円から提供
するほか、新規の高解像度の静止画撮影を10万から提供するそうです。
これはかなり、リーズナブルな価格ではないでしょうか。
今後、Skybox Imaging社は衛星24機体制の運用を計画しているそうです。そうなると、同一地点を1日に何回も撮影することができるようになります。
交通計画や社会インフラのメンテナンス、農業などに、衛星動画や衛星写真が便利に使えるようになりそうですね。