管理人のイエイリです。
毎年、千葉県東庄町で開催される「東庄ポークアンドビア夏祭り」には、多くの来場者が車で来場し、駐車場の入出庫に時間がかかるのが悩みのタネでした。
その理由は、広い駐車場内のどこに空きスペースがあるのかが分からないためです。誘導員は常に走って空きスペースを確認する必要があり、負担がかかっていました。
しかし、2023年8月に開催された「東庄ポークアンドビア夏祭り2023」では、専門の係員が空きスペースを常に把握し、誘導員にクルマのサイズや駐車場内の混雑具合をリアルタイムに把握し、誘導員に伝えることで効率的な駐車を行うことに成功しました。
空きスペースの把握に使った方法とは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
産業用ドローン
だったのです。(国際ドローン協会のプレスリリースはこちら)
ドローンを使った駐車場誘導という画期的な取り組みは、国際ドローン協会(所在地:東京都江東区。以下、IDA)が東庄町役場から依頼を受けて実現したものです。
使用したドローンはDJIの「Matrice300 RTK」で、駐車場上空の飛行に当たっては、万一のノーコントロール状態に備えて、ワイヤによるけん引による安全対策を施しました。
また、ドローンには、望遠カメラのほか、夜間撮影に強いナイトビジョンカメラやサーチライト、スピーカーも搭載し、来場者に対する注意や来場のお礼などをアナウンスするという、DJポリスならぬ
“DJドローン”業務
も行ったのです。
上空から「ご来場ありがとうございました」とか、「気を付けてお帰り下さい」などと言われると、来場者も気持ちが和んで、駐車場から出るときも積極的に譲り合いが生まれそうですね。
今回の業務中には、事故や墜落はなく、最後まで安全に飛行できました。
IDAによるとドローンを使って駐車場の誘導を行ったのは、日本初とのことです。今回のイベントでは、イベントの待機列の誘導や入場待ちの誘導など、様々な場面でドローンが活躍し、ドローンによる人手不足問題の解決に対して可能性を示すことができました。
ドローンにワイヤを付けることで、安全性が確保できるだけでなく、電力も供給できるので長時間の飛行という新たな業務での活用にも、道が開けてきますね。
また、ドローンのパイロット界にも、こうしたイベントで誘導や客いじりなどで場を盛り上げる”DJパイロット”という新たな職種も生まれそうです。