大成建設が施工計画AIを開発! 施工計画書案を10分で自動作成
2026年2月3日

管理人のイエイリです。

公共工事に関わっている技術者の皆さんなら、「全体施工計画書」と聞いただけで、少し気が重くなるのではないでしょうか。

工程から安全、品質、環境、施工体制と、書くべき項目は多く、しかも国土交通省の様式に沿って、抜けや漏れがないようにまとめなければなりません。工事規模によっては、図面や添付資料を含めて500ページを超えることもあります。

全体像が見えないまま作業が始まり、いつ終わるのか分からない不安を抱えたまま進める――そんな経験、ありませんか。

大成建設は、そんな重たい仕事に対して、一つの答えを出してきました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

施工計画書をAIで作成

するシステムを開発したのです。(大成建設のプレスリリースはこちら

土木工事全体施工計画書の自動作成システム概要(資料:大成建設)

土木工事全体施工計画書の自動作成システム概要(資料:大成建設)

このシステムは、発注者から示される資料をまとめて放り込むと、施工計画書のドラフトが返ってくる、そんなイメージです。大成建設がこれまで社内に蓄積してきた施工計画書や技術提案書などのデータを組み合わせて構成されています。

技術者は、まず入札公告や特記仕様書、工事条件といった発注関連資料をシステムに入力します。

すると生成AIが、それらの情報と社内ナレッジを参照しながら文章を生成し、国土交通省の様式に対応した章・節構成を持つ全体施工計画書の“たたき台原稿”を作成します。

施工計画書案はWord形式で出力され、生成後は技術者が内容を確認し、加筆・修正を行う流れになります。

生成AIには、入力した情報以外を勝手に取り入れる「ハルシネーション」が起こることもありますが、こうした誤った記述を抑制する仕組みも取り入れられており、最終的な判断は人が行う前提の支援ツールとして設計されています。

人が一から書き始めるのではなく、まず「形になったもの」が出てくる。この発想そのものが、従来の施工計画書づくりとは一線を画しています。

そのメリットは、

完成像が最初に見える

ことではないでしょうか。

生成AIによって、章番号付きの構成と文章のたたき台が短時間で提示されるため、担当者は施工計画書全体のボリューム感や構成を早い段階で把握できます。

「どこから手を付ければいいのか分からない」「全体が見えずに不安なまま進める」といった状況を避けやすくなり、作業に対する心理的なハードルが下がります。

章ごとに役割分担を考えることもでき、複数人での分業や段取りも組みやすくなります。

そして技術者は、書類の体裁を整える定型的な作業から解放され、「この工事にとって本当に妥当な計画か」「現場条件に合っているか」といった本質的な検討に時間を使えるようになります。

若手技術者が施工計画書作成に関わりやすくなる点も、現場での人材育成に大いにプラスになりそうですね。

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