太陽光発電もPDCAの時代に!日射量と発電量をチェックする「PV-DOG」
2012年7月2日

管理人のイエイリです。

太陽光発電設備では、備え付けのモニターで発電実績を見ることができますが、それが天候に見合った発電量なのかどうかは分かりません。

そのため不具合や故障が起こったときもなかなか気づかず、次の定期点検の時期まで放置されていまうことがありがちでした。

こうした問題を解決するため、一般財団法人 日本気象協会では、住宅用太陽光発電設備の運転状況を簡単に診断できるクラウドシステム「PV-DOG」を開発しました。

発電量に異常が見られたときには、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

画面上で警告マーク

 

を表示して知らせてくれるのです。

 20120702-image1.jpg

実績発電量と期待発電量の比較。異常を検知した月は警告マークが出る(資料:日本気象協会。以下同じ)

このシステムは実際に発電された「実績発電量」を、太陽光発電設備を設置した地域の日射量に応じた「期待発電量」を毎月比較してグラフ化し、期待通りの発電が行われているかどうかを管理するものです。

期待発電量は日本気象協会独自のノウハウにより、最寄りのアメダス地点のデータをもとに推定した日射量と、太陽電池の発電容量などを加味して算出します。

また、実績発電量を期待発電量で割った「発電指数」の推移も記録し、この値が1より大きければ発電能力が高く、1より少なければ発電能力が低いことが分かります。

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実績発電量を期待発電量で割った発電指数の推移グラフ

このシステムは一般家庭用ではなく、設備工事会社や太陽光発電を導入した自治体向けのものです。太陽光パネルのメーカーやパネルの種類は問いません。使用にはインターネット回線があれば簡単に使えます。

実績発電量はユーザーが毎月、入力する必要があります。入力忘れがないように、

 

入力促進メール

 

が届くので、ついうっかり入力を忘れるということも防げそうです。

 20120702-image3.jpg

PV-DOGの仕組み

太陽光発電パネルの発電性能に異常が起こったとき、このようなシステムがあるとすぐに「見える化」して発見できますね。設備工事会社のアフターサービスに導入すると、発電量のデータを管理するだけで故障の有無を判断でき、異常が起こったときには短期間に対応できるので施主にも喜ばれそうです。

また、複数地点の太陽光発電パネルの発電指数を比較することで、どのような取り付け方をすると発電量が増えるのかも検証できるでしょう。

太陽光発電も取り付けっぱなしではなく、運用時も含めて「P→D→C→A」(Plan, Do, Check, Action)のサイクルを回すことで、さらに性能を向上させることができそうですね。

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