BIMの設計ミスを撲滅!エーアンドエーが日本語版モデルチェッカーを発売
2012年8月3日

管理人のイエイリです。

建物の建設コストは、着工前に設計をしっかりチェックし、干渉や施工可能性などの問題をなくしておく「フロントローディング」を徹底することで、従来よりも約30%下げられるという説があります。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を使って設計した建物の問題点をしっかりチェックするための強力なツールとして、フィンランドのソリブリ社(Solibri, Inc.)が開発した「Solibri Model Checker」という、有名なソフトがあります。

エーアンドエーは8月1日、このソフトを日本国内で販売するための販売契約をソリブリ社と結んだことを発表しました。そして、うれしいことに、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

日本語版を発売

 

するのです。

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「Solibri Model Checker」の画面。この画像は英語版です(資料:エーアンドエー)

このソフトは、各種BIMソフトから書き出されたBIMの共通フォーマット「IFC形式」を読み込むことができ、IFCのモデル情報を活用して様々なデータ検証を行えます。

複数のBIMモデルを読み込んで干渉チェックや空間の整合性、ルールにのっとったモデルチェックが可能です。また、部材の数量計算や部屋の面積、体積の計算、ゾーン管理なども行えます。

日本の建築基準に沿ってオリジナルのルールを作ると、「都市ガスのガス漏れ警報器は燃焼器から水平距離で4m以内にあり、天井から0.3m以内に取り付けられているか」とか、「排煙区画は500m2以内に仕切られており、排煙口は区画内のどこからも30m以内にあるか」といった検討も自動的に行えそうですね。

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Solibri Model Checkerの様々な活用例(資料:Solibri, Inc.)

またOSは、

 

WindowsとMacの両方

 

に対応しています。

このソフトは、カスタマイズによって日本の建築基準法や設備関連の基準などをルール化していくと、建築確認申請前に設計内容が法規に合致しているかといった確認が自動的に行えることになります。

また、車イスがトイレに入りやすいか、幼児にとって危険な場所はないか、防犯上に問題はないかなど、建物の使い勝手や安全性、セキュリティーなどを向上させるためのチェックもできそうです。

発売時期は未定ですが、いよいよ発売される日本語版「Solobri Model Checker」の登場で、BIMで建物を設計するメリットはさらに高まるでしょう。

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