バッテリーは二度死ぬ!日産リーフ4台分の車載蓄電池をマンションに転用
2012年9月6日

管理人のイエイリです。

災害や停電時の非常用電源として、マンションに蓄電地を導入する例が出てきています。

三井不動産レジデンシャルは東京・江東区に建設する「パークタワー東雲」(RC造、地上43階建、585戸)に、分譲用マンションとしては初めて定置用蓄電池を導入することになりました。

その蓄電池というのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

電気自動車用の蓄電池

 

を使っているのです。同マンションに設置されるのは、日産リーフの車載蓄電池4台分で、定格容量約96kWhです。

当初は新品の蓄電池を使いますが、更新時期には日産リーフに使われ、EVとしては寿命が来た蓄電池を取り外し、マンションの蓄電池として転用します。EV(電気自動車)では性能がイマイチでも、マンション用としてはまだまだ十分な性能を持っているからです。

今後はEVで使われなくなった蓄電池がどんどん出てくることでしょう。それをマンションなどが定置用として利用することで、資源の有効な利用である「リユース」の道を開くことになります。このマンションは、今後、廃品の蓄電池をどんどん低価格で利用できるので安心です。

そしてマンションで2度目のお務めを果たした後、初めて加工を伴うリサイクルに回されることになります。これは自動車業界にとっても、マンション業界にとってもメリットがありそうですね。

日産リーフ車載用電池のリユースイメージ(資料:日産自動車。以下同じ

一般的にマンションの住民はEVを使いたくても充電設備がないなどの理由で、あきらめることが多くありました。パークタワー東雲では、日産リーフを活用した「EVカーシェアリング」システムやEV充電器が用意されているほか、停電時などにEVからマンションに電力を供給する「Vehicle
to Home」も備えているので住民もEVを使うことができます。

住民が使った日産リーフの蓄電池をマンションで使えるとなると、

 

蓄電池の地産地消

 

が実現するわけですね。

パークタワー東雲のEV関連システム

江戸時代には、着物などを仕立て直して何度も使用していたそうです。蓄電池も用途を変えることで2度使えることになります。こうした発想は、自動車業界とマンション業界という異業種連携により実現しました。これは他の分野にも応用できないか、検討の余地がありそうですね。

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