第一カッター興業が中古バッテリーで工事現場用蓄電池を開発! 太陽エネルギーで舗装切断も可能に
2024年4月10日

管理人のイエイリです。

第一カッター興業(本社:神奈川県茅ヶ崎市)といえば、コンクリート構造物や橋の床版など、硬いものをワイヤーソーやコアボーリング、ウオータージェットなどでシャープに切断する技術で知られています。

床版や舗装など水平面を切断できるフラットソーイング工法(以下の写真、資料:第一カッター興業)

床版や舗装など水平面を切断できるフラットソーイング工法(以下の写真、資料:第一カッター興業)

コアドリリング工法によるコンクリート構造物への穴開け(左)と、ワイヤーソーイング工法によるコンクリートの切断(右)

コアドリリング工法によるコンクリート構造物への穴開け(左)と、ワイヤーソーイング工法によるコンクリートの切断(右)

これらの工法に使われる機械はエンジン駆動のものが主力ですが、昨今の脱炭素化に対応するため、同社ではパートナー企業と電動化に向けての研究開発を行っています。

まずは軽油式の発電機を電動化するため、ブルースカイテクノロジー(本社:神奈川県厚木市)と共同開発したのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

中古リチウムイオン電池

 

を再利用した可搬式蓄電池なのです。(第一カッター興業のプレスリリースはこちら

中古リチウムイオン電池を再利用して開発した可搬式蓄電池

中古リチウムイオン電池を再利用して開発した可搬式蓄電池

蓄電池部は日産リーフの中古バッテリーパック(15.6kWh)を2個使用し、これをパワーコンディショナー(PCS、最大入出力電力27kVA)につないで使います。

一度の充電でマンションに住む4人家族で3日分の消費電力を供給でき、充電は動力用3相200V電源で約6時間かかります。

蓄電池部の大きさはW1300×D1800×H700mmで重量765kg、パワーコンディショナー部はW1300×D900×H700mmで425kgと、工事用の中型発電機並みです。

使用時(左)と充電時(右)の電気の流れ

使用時(左)と充電時(右)の電気の流れ

充電には商用電源のほか、

 

太陽光パネルで発電

 

された電気をパワーコンディショナーにつなぎ、電動機械に給電することもできるのです。

第一カッター興業のデータによると、1時間当たりのCO2排出量は、軽油利用時で13.26kg、商用電源利用時で6.75kg、太陽光パネル利用時で0kgになるとのことです。

けたたましい音と排気ガスを出すエンジンカッターの代わりに、太陽光エネルギーで動く電動カッターで舗装を切る作業は、これまでとは打って変わってクリーンなイメージになりそうですね。

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