管理人のイエイリです。
建築分野で普及し、成果を収めているBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)に続けとばかり、土木分野でもCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)導入の機運が高まっています。国土交通省では今年の10月以降にもCIMの試行を始める予定です。
そんな中、応用技術は「CIM導入支援サービス」を行うことなりました。CIM導入に必要なソフト一式を含めて、
ナ、ナ、ナ、ナント、
200万円ポッキリ(税抜)
で提供するサービスなのです。
200万円と聞くと、高そうに感じますが、その中にはオートデスクの「Infrastructure Design Suite Ultimate」が含まれており、AutoCAD Civil 3DやInfrastructure Modeler、Revit Structure、Navisworks Manageなど約10本の3Dソフトが入っています。これらのソフトを単品で別々に買うと600万円以上します。
さらにCIMの最新動向やCIMソフトの操作方法などを教える訪問ハンズオンセミナーと、土木工事で使われる枠組足場や土留め工などのRevit用3次元モデルパーツ(ファミリ)も付いていますから、お得感がありますね。
付属する「Infrastructure Design Suite Ultimate」のパッケージ(左)と重厚感あふれるインストール用のUSBメモリー(左)(写真:家入龍太) |
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付属するRevit用の土木系ファミリ(以下の資料:応用技術) | |
土木系ファミリを組み合わせることで様々な仮設材の3Dモデルが作れる | |
CIMによる業務のイメージ |
今回、国土交通省がCIMを試行するに当たって、日本建設情報総合センター(JACIC)にもCIM技術検討会が設置されました。
そして、このCIM導入支援サービスは、
JACICでも活用
し、国交省から出向している部長クラスの幹部職員を含め、CIMのハンズオンセミナーを受けているのです。
もちろん、国交省の職員が自分でバリバリ図面を描くことを想定しているわけではないと思いますが、CIMのハンズオンを経験することで、CIMソフトがどのように動作し、どんな限界があるかが体験できます。
そして設計や図面作成を効率化するためには、3次元モデルパーツやテンプレートをそろえていくことが重要だ、といったことを自らの経験から判断できるようになります。
JACICの職員自身がCIMに取り組んでいることに、少子高齢化や予算の削減が進む中、CIMを武器に設計や施工、維持管理などの生産性向上を目指す姿勢が伝わってくるようでした。今後のCIMの展開に期待したいですね。