管理人のイエイリです。
最近は一般の乗用車でもバックモニターが付いているものが多くなり、後進するときの安全確認が楽になりました。
鉱山などで使われる超大型のダンプトラックやバックホーともなれば、後進はもとより、自車の直前にいる人や車両なども見にくくなります。
そこで日立建機とクラリオンは、建設機械のオペレーターが周囲の安全確認をしやすくする全周囲安全確認支援装置「Sky Angle(スカイアングル)」を開発し、10月1日に発売しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
自車の周囲を平面図
のように見ながら、リアルタイムに周囲のクルマや人などを確認できるのです。
空中から見下ろしたような画面はまさに「スカイアングル」そのものですね。
Sky Angleで見た自車の周囲。まるで平面図のように周囲のものの位置関係が分かる(写真:日立建機。以下同じ) |
運転席に設置されたディスプレーと画面の切り替えスイッチ |
建機の前後左右には広角カメラが設置されています。各カメラの画像をひずみのないように変換し、合成することで、建機を中心として見下ろした平面図のような画像を作り、運転席のディスプレーに表示する仕組みです。
オペレーターは、車体を中心とした「ワイドエリア表示」や「クローズエリア表示」、バックモニターシステム画像との「並列表示」などを必要に応じて切り替えられます。
建機の前面と両サイドに広角カメラが搭載されている |
そのためオペレーターは周囲の建設機械やクルマの
位置関係を瞬時に把握
することができます。
このほど鉱山用のダンプトラックを使った試験で、耐久性や機能、性能の確認が終わり、発売にこぎ着けました。
まずは鉱山用のダンプトラック向けへの販売から始め、超大型油圧ショベルなどにも順次、製品を提供していく予定とのことです。
一般のダンプトラックやクレーン車などにも、このようなシステムを取り付けると、作業時の効率が高まるだけでなく、がけからの転落防止などにも役立ち、安全性も大幅に高まりそうですね。
また、さらに小型化して作業員一人ひとりが、こうした装置を装備することで死角のない安全管理が実現しそうです。自動化が進む鉱山関係の技術は、建設分野でも参考になりますね。