未電化路線も電車でGO!JR東日本が”電車版EV”を烏山線に導入へ
2012年11月8日

管理人のイエイリです。

クルマの世界では、ガソリンとバッテリーの電力で走るハイブリッドカー、そしてバッテリーだけの電力で走るEVへと、CO2排出量のより少ない車種が登場しています。

これと同様のことが、鉄道の世界でも起こり始めました。JR東日本は2007年からディーゼルエンジンとバッテリーの電力で走行するハイブリッド気動車「キハE200」を小海線に投入していましたが、2014年春から、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

“電車版EV”

 

とも言える「EV-E301系」の2両1編成を烏山線に導入することになったのです。

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2014年春からJR東日本烏山線に導入される予定の蓄電池駆動電車「EV-E301系」(資料:JR東日本。以下同じ)

この車両に搭載されている「蓄電池駆動電車システム」は、車両に600V、95kWhの大容量蓄電池を搭載して非電化区間を走行できるようにしたものです。

気動車のようにエンジンがないため、車両から排気ガスが発生せず、CO2排出量や騒音を低減することができます。CO2排出量は一般の気動車に比べて約60%も減るそうです。

パンタグラフが付いており、電化区間では通常の電車のように架線から集電した電気で走行するとともに蓄電池に充電します。そして非電化区間では蓄電池の電力に切り替えて走行します。

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蓄電池駆動電車システムの概要

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車両の仕様

烏山線の終点となる烏山駅には剛体架線を張り、専用の充電設備を設けます。車両は烏山駅に停車している間、パンタグラフを上げて蓄電池に充電します。

また、室内照明については、

  

すべてLED化

 

し消費電力の低減を図ります。

EVE-300系の導入路線として烏山線が選ばれた理由は、列車が直流電化されている東北本線の宇都宮~宝積寺間を通るため、東北本線上では架線から充電できることと、非電化区間の距離が約20kmで蓄電池の容量に適していたからです。

そのうち、非電化区間にはディーゼルカーに変わって環境にやさしい“EV版電車”が続々と投入されるようになるかもしれませんね。

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