BIM対応へ大きな一歩!建築ピボットがIFC入力の内法、壁芯変換機能を開発
2013年8月9日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトで設計した建物の設計データを、「IFC形式」によって他のソフトに受け渡すときの問題はいろいろあります。その一つが、部屋形状を作るときの基準が、壁の内法(うちのり)なのか、壁芯なのかという問題です。

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部屋の内法と壁芯(資料:建築ピボット。以下同じ)

例えば、建築ピボットの建築物省エネルギーソフト「SAVE-建築」や「SAVE-PAL」に、内法を基準に設計した部屋をそのまま他のソフトに読み込むと、これまでは間仕切り壁や柱型が、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

「外壁」として認識された

 

のです。

そこで同社は、「SAVE-建築」、「SAVE-PAL」のIFCファイル読み込み時の変換設定機能を開発し、内法形状を壁芯に変換する機能を開発。このほど製品に実装したのです。

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IFC形式でBIMモデルデータを読み込むときに、内法から壁芯に変換できるようになった

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IFCファイルを読み込むときの設定画面

そもそも一部の国産BMソフトを除いて、部屋モデルからそのまま壁芯出力はできません。この問題を解決するためには、BIMソフトで設計する時に、後のソフトのことを考えてモデル作成を工夫したり、読み込みがうまくいかなかったときにBIMソフトの方で再度、設計を修正したりと、面倒なことがありました。

今回、開発した内法から壁芯に変換する機能は、地味に思えるかもしれません。しかし、海外のBIMソフトで作られたデータを様々な国産ソフトで活用する上では

 

大きな一歩

 

と言えるかも知れませんね。

構造システム、建築ピボット、FMシステムの3社からなる構造システム・グループは、今年の7月1日に「構造システム・グループのBIMへの取り組み」というビジョンを発表しました。

今回の「内法→壁芯」変換機能の開発は、早くも、その取り組みの一環となります。今後も構造システム・グループのスピーディーな展開が注目されます。

 

(お知らせ)
「建設ITブログ」、「建設ITワールドマガジン」は来週は発行をお休みし、8月19日から再開します。

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