管理人のイエイリです。
人やクルマを自動的に見分けるシステムとしては、人感センサーや車載レーダーなどがありますが、特定の位置にあるものしか認識できません。
そこでゼットエムビー(東京・文京区)は、広い範囲に存在する人や車両を見分ける技術を開発し、誰でも試してみられる「RoboVision Single実験キット」を発売しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
カメラの映像を画像処理
して、人やクルマの存在がわかるのです。
映像から歩行者を認識した例(写真・資料:ゼットエムビー。以下同じ) |
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前方を走るクルマを検出した例 |
この技術はクルマの自動運転用に開発されたもので、歩行者や先行車両の姿をパターン認識によって見分けるものです。
システムはパターン認識によって検出したい人やクルマなどの特徴を覚え込ませる「学習部」と、カメラの画像と照らし合わせて検出する「検出部」からなっています。
パターン認識には「サポートベクターマシン(SVM)」という最近注目されている技術を使っています。
検出したいものの学習から検出までの流れ |
そして、カメラの映像を画像処理するエンジンには、
グラフィックボード
を使っているのが特徴です。
画像処理に使うグラフィックボード |
実験キットは64ビットのLinux/Ubuntu用で、WEBカメラとGPU、そしてソフトや歩行者や車両のサンプルトレーニングデータが含まれています。
価格はグラフィックボードに「NVIDIA Geforce GTX 650 Ti(CUDA コア数(SP):768)」を使ったキットが33万円、「NVIDIA Geforce GTX TITAN」を使ったキットが47万5000円です。
検出したい映像に作業員や重機などを使い、学習させることで工事現場の安全管理にも使えそうですね。映像だけで目的のものを検出できるので「ロボットの目」として警備など、様々な用途に応用できそうです。